2019年 11月 18日 (月)

島田紳助の首と引き換えに吉本興業が描く筋書

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警察はひとまず自浄努力注視

   では、紳助の引退で、こうした黒い交際が芸能界から一掃されるのだろうか。答えは「ノー」である。今回の「事件」を見ていて、先に起きた大相撲の暴力団がらみの野球賭博問題にどこか似ている気がしてならない。あれは相撲界全体の問題だったが、今回は吉本興業という日本一のお笑い芸人を抱える会社と暴力団とのしがらみに、警察がメスを入れようとしたのではないのか。

   07年、吉本興業前会長・林裕章の未亡人・林マサが新潮に告発手記を書いた。その中でマサは、漫才師・中田カウスが山口組5代目渡辺芳則会長と懇意にしていて、ことあるごとにそれをひけらかし、吉本を牛耳っていると批判した。本人はそうした関係を否定したが、その後、カウスの乗っている車が何者かに襲われるなど、不可解な事件が起きている。

   美空ひばりと山口組三代目田岡一雄組長とのことを出すまでもなく、興行界とヤクザの関係は、相撲界と同様長く根深い歴史がある。吉本としては、紳助を引退させることで、これ以上警察から「吉本の芸人と暴力団との不適切な関係」を追及されるのを避けたかった。警察側はひとまず吉本の自浄努力を見た上で、今後どうするかを決める。そうとでも考えないと、この不可解な突然の引退劇の説明がつかない気がするのだが、私の邪推しすぎだろうか。横澤彪氏が生きていたら、そこのところをじっくり聞いてみたかったと残念でならない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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