想定外の野田佳彦に週刊誌持ちネタなし―金脈と女問題追及これから本腰
島田紳助「大阪府知事選出馬」か「暴排条例違反で逮捕」か
島田紳助突然引退の波紋はまだ収まりそうにない。文春が先週号で速報し、今週発売の各誌が取材を競っているが、内容が一番充実していたのは朝日だった。この春に編集長が交代して一時元気がなかったが、福島第一原発幹部の手記あたりから弾みがついたようである。今回は大阪府警が作成した捜査報告書を入手して、紳助が渡辺二郎(元ボクシング世界チャンピオン。07年にタレント羽賀研二と医療関係会社の未公開株売買を巡って知人男性から約3億7千万円をだまし取ったとして、恐喝未遂で起訴。現在、上告している)へ送ったメール106通を全文掲載している。朝日によれば、紳助引退までの経緯はこうだと、複数の吉本興業関係者が証言している。
「情報提供があったのは、8月13日だったと聞いています。しかし、それ以上は社内でも厳重な箝口令が敷かれていて詳細はわかりません。ただ、事態を重く見た吉本上層部は、吉本興業社外取締役の原田裕弁護士を含む複数の幹部で構成される調査チームを立ち上げ、約1週間にわたって『羽賀渡辺裁判の関係者』と直接、接触するなど徹底した調査をしたそうです。その結果、協力者の情報が大阪府警の捜査報告書に基づいていることがわかり、そこに記されている内容の信憑性も高いと判断した。結局、21日に紳助さん本人の聴取に踏み切ったのです」
紳助のメールがズラッと載っているが、興味深いのは紳助のメールにたびたび「自分は気が小さい」という言葉が出てくることだ。
「昨日は精神安定剤のんでねました 弱いです私は すいません いつもたよってばかりで!」「自分の気の小ささに やになります」「気のよわい私は相変わらず下痢ですが」
55歳で引退することを予感していたようなメールもある。
「いよいよ今週で50歳になります、そんな歳になるなんて夢にも思わなかった、一番したかった事してきます、好きな南の島巡り、リックサック持って、宮古島、多良間島、石垣島と渡り私の店のテラスで夕陽見ながらカウントダウン待ちます いっぱい涙して、あと五年好きに生きます」
文春は警視庁、大阪府警が紳助の逮捕を視野に入れていると書いている。これは福岡県や大阪府で先行施行されている「暴力団排除条例」に抵触するからである。大阪府警の捜査4課関係者はこういっている。
「強制捜査で橋本会長(紳助が私淑している山口組のナンバー4=筆者注)の資金源を洗ったところ、紳助から会長への金の流れが確認されたのです。この時、『もうすでに紳助は極心連合のフロント、いわゆる企業舎弟にまでなって、暴力団の世界にどっぷり浸かっているのではないか』という疑いが生じました」
本物のヤクザよりもヤクザらしいお笑い芸人の今後は、都知事を狙う、いや、大阪府知事かもしれないという噂が飛び交っている。世の中がそんな甘いところであることは、淫行で事情聴取され、暴行で書類送検されたお笑いタレントが宮崎県知事になれたことでも証明されている。どちらにしてもこの騒動の余震は長く続きそうである。