山が崩れ落ちた!紀伊半島豪雨で続発「深層崩壊」は察知不可能

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   台風12号による「紀伊半島豪雨の緊急報告」が行われた今回の放送。各地に大きな被害をもたらした大規模な土砂崩れが取り上げられていた。

   和歌山県田辺市伏菟野地区では、山が幅100メートル、長さ200メートルの広範囲で崩れ落ちた。この地区に住む男性は、柱が折れる物音を聞いて、着の身着のまま、間一髪で家から脱出したという。家は土砂に埋まった。「山が崩れて家まで来るとは考えられなかった。雨が降ることはあるが、避難しなければいけないなんて思わなかった」と話す。

深さ30メートルの岩盤が浮き上がる

   土砂災害の多くは急斜面で発生し、表面から50センチメートル~2メートルほどの浅いところの土砂が崩れるという。

   ところがこの地区の土砂崩れは、緩い斜面で起き、深さ30メートルの岩盤から崩壊していた。深いところから崩れるので、「深層崩壊」というそうだ。斜面には、重力の影響によってたわみ、ひずみができ、岩盤に亀裂が入る。長雨で大量の水がその亀裂に入り込むと、浮力で浮かび上がり、滑り落ちるというのである。

「深層崩壊は規模が大きく、影響する範囲が広い。破壊のエネルギーも強い」(防災科学技術研究所の井口隆・総括主任研究員)

   男性の家の周囲には、県の崖崩れ危険地域があったが、それは急な斜面とその麓の狭い範囲。男性の家は含まれておらず、今回の土砂崩れの場所も指定されていなかった。

   「うーん、この深層崩壊を、住民が事前に察知することは可能なんですか」。森本健成キャスターがスタジオゲストにたずねる。中北英一・京都大学防災研究所教授によれば、「深いところの水なので、察知することはむずかしい。事前に危ないところを確認するのが大事」とのことである。

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2011年9月6日放送「止まない雨~緊急報告 紀伊半島豪雨~」

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