報ステの想像力欠如…「敬老の日」ひとりで過ごす老人知らないのか

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「報道ステーション」(テレビ朝日)2011年9月19日21時54分~

   この日は敬老の日というので特集があり、東日本大震災以来、日本人が家族の絆を大事にするようになったという主旨の企画ものが放送された。夜の銀座でも家族連れが目立つと子供を伴った若い一家を映す。また、岡山県の45歳の主婦が、屋形船を借り切り、総勢16人の一家眷族で年寄りのお祝い。母70歳の古稀、舅80歳の傘寿、姑77歳の喜寿だそうだ。まことにお目出度い・・・だが。
   この欄のスタッフは単細胞で想像力が欠如した大人と思えない人間たちだ。今、日本中の年寄りの中で、一体、何%の高齢者が子や孫たちと絆を温める環境にあるか調べたことがあるか。年老いても子供と同居などできず、後期高齢者の夫婦同士で老老介護しているとか、連れ合いに先立たれ家族もなく、1人ぽっちでコンビニ弁当を食い、1日中話し相手はいず、音といえば向きあっているテレビだけという数多の老人がいる。彼らの孤独を考えたことはないのか。
   年金は減らされ、明日の心配と病気の苦痛、家族の絆どころではない。金持ち主婦が家族サービスするのはご勝手だが、テレビが「みんなこんな風に豊かに子や孫に囲まれて祝ってもらっている」と煽ってどうするのだ。1人で侘しく画面を見つめている何十万人の寂しい老人の心が余計に傷つくことへの想像力が決定的に欠けている。筆者の知人の親がかつて言っていた。「黄金週間とクリスマスや正月が1番嫌いだ。テレビが家族連れをこれ見よがしに映すから」と。

(黄蘭)

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