死んだと思った父ちゃんからケータイ―海転落の漁師7日ぶり生還

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   三重県の南伊勢町の漁師が沖で海に転落、行方不明になった。仲間や家族が捜索を続けたが見つからず、諦めて海に献花に向かった奥さんになんと本人から電話が入った――というウソのようなホントの話。

泳ぎ着いた海岸は断崖絶壁。野宿して助け待ったけど…

   近藤翼さん(68)が「エンジンの調子を見る」といって五ヶ所浦港を出たのが10月5日朝9時頃(2011年)だった。約2時間後、5キロの沖合で足を滑らせて海中に転落。午後3時半頃、舟だけがみつかって捜索が始まったが、近藤さんは流木2本につかまって12時間ほど漂流して伊勢の海岸に漂着した。

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   しかし、辺りは断崖になっていて、近藤さんはここに5日間ほど野宿していたが、人も来ない、舟も来ない。そこで6日目から歩き始めて山を越え、7日目の朝、五ヶ所浦から約24キロ離れた阿曽浦漁港にたどり着いた。

   米田やすみレポーターが取材したところでは、「近藤さんはカッパに空気を入れて浮き輪代わりにし、 流木2本につかまって漂流していたそうです」

   流れ着いた阿曽浦の海岸は山が迫っていて人家もなく、野宿をして救援を待ったらしい。しかし5日たってもだれも来ず、やむなく漁港へ向かって歩き始めたという。

   阿曽浦漁港で近藤さんを発見した山本祐三さん(71) は、「はじめ『おはよう』といったので、『どっから来たの?』と聞いたら、『車が故障した』と。しかし車がない。頭がこんがらがっていたみたいやった。白い舟と白い車がな」と話し、そんな調子だったらしい。そして、1万円札を出して1000円札 に両替してほしい頼み、ノドが渇いていたのかナタデココなどを飲んで、山本さんも「コーヒーもらった」。その後、山本さんが自宅近くまで送ったという。

諦めて沖に献花に向かう途中…

   捜索はすでに8日に打ち切られ、 家族は9日、献花をしようと不明になった海域に舟で向かっていたところへ、妻の携帯電話に自宅から本人がかけてきた。近所の人たちも「まさか生きて帰って来るとは」「奇跡に近いんじゃないか」とびっくりだ。「強靭な体力と運、強い人やな」という。

   司会のみのもんたが「あ、そういうことか」という。「飲まず食わずで1週間?」

   米田「雨水などを飲んでしのいでいたそうです」

   みの「で、1万円札出して、ナタデココ」(笑い)

   米田「心遣いからその人にもコーヒーを買ってくれたそうです」

   天も近藤さんに味方したらしい。転落した時の気温が23度。その後もあまり変わらず、野宿している夜も15度前後だった。3日目には雨が降って、水を確保できた。流木につかまってというが、 米田は「きのう海に出た時は、流木なんかないんですよ」という。

   河合薫(健康社会学者)「最後は本人が生きたいという気持ちだといいますね。大切な人がいたり、社会的に責任のある仕事をしていると、最後の力につながる。きっと奥さんに電話したかったんでしょうね」

   みの「奥さんびっくりしたろうね。いやー、よかったよかった」

   伊勢なんて大いに開けたところだと思っていたが、そんなに自然が深いとは、これも驚きだ。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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