小澤征爾に美学ないのか!「己を過信した執着」キャンセルだらけで晩節汚すな

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「ドキュメント小澤征爾 76歳 執念」(NHK)2011年10月10日22時~

   恐らく大向うはガンという重病を抱えてまで指揮に奮闘する小澤の姿を見て、この映像を絶賛するだろうが、筆者は違う。吐き気や肺炎と闘いながら松本で、サイトウ・キネン・オケを振る彼の顏はほとんど般若か夜叉である。鬼の形相である。自分の身体が苦しいのだろう。何故そこまでして出演するのか。文化勲章も受賞し功成り名遂げた小澤は、もう後進に道を譲るべきである。正視するに堪えない画像だ。しかも、キャンセルだらけで観客に対する詐欺みたいなものである。

   筆者は松本で、一般客からも地元メディアの人からも複数回聞いたことがある。地元で小澤の活動は批判されている。音楽好きがチケットを買おうとしても東京で捌かれていて地元民用にはあまり回ってこないらしい。要するに御しやすい田舎を己の宣伝の場にして、仲間内で好き勝手をしているというのだ。行政の長も丸め込まれている。

   満身創痍の小澤だが、バルトークのオペラ「青ひげ公の城」を振る彼のバトンテクニックは相変わらず上手い。病気でなければ迫力があろうが、ガリガリに痩せて猫背になり、オーケストラ・ピットの階段さえ手を引かれなければ上がれない身で、何故かくも無理をするのか。そう言えば晩年の筑紫哲也もテレビ出演に恋々とした。抗癌剤で脱毛した頭に帽子をかぶって「ニュース23」に出演した。彼らに美学はないのかと聞きたくなる。タイトルの「執念」というよりは「己を過信した執着」である。晩節を汚さず、静かに静養してもらいたい。

(黄蘭)

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