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平野復興相「バカ発言」友人の死の悔しさか、ただの無神経失言か

「私の同級生みたいに逃げなかったバカなやつもいます」

   吟味せずにべらべらと不適切な発言をする大臣がまた出てきた。「とくダネ!」が「大きな火ダネが生まれてしまうのでしょうか」(司会の小倉智昭)と取り上げた。

「高校の同級生みたいに逃げなかったバカも」

   問題発言をしたのは復興担当相の平野達男(57)=岩手県北上市出身、東大農学部卒の元農林官僚だ。福島県二本松市で17日(2011年10月)行われた民主党研修会でこんな挨拶をした。

「20人~30人集まって、そこへ津波が来てのみ込まれた方もいます。逆に私の高校の同級生みたいに、逃げなかったバカなやつもいます。彼は亡くなりましたけど…」

   さっそく自民党の大島理森副総裁が噛みついた。「亡くなった方をバカという表現は大臣としては許されない言葉」と批判し、20日召集の臨時国会で追及するという。

   平野はその後、記者会見で「友人への思いがこみ上げてきて、そういう言葉が出た。不快な思いをされた方には心からお詫びする」と語ったが、大事な時期になぜこうもバカな発言をする大臣が多いのか。

「とくダネ!」第3次補正予算の審議に配慮?

   小倉「この部分だけ抜き出して考えると、津波で犠牲になった関係者は『ふざけるな』と思うかもしれませんが、親しい友人が助かったはずなのになぜ逃げなかったか、なんてバカだったんだという言い方はそんなにおかしいことではないと思う」

   田中大貴アナも「愛情を持って出た言葉ですよね」という。しかし、平野のバカ発言で問題なのは、亡くなった同級生を例にとって、「バカみたいなやつもいる」とした部分。津波で亡くなられた多数の方々を対象にしていると受け取られても仕方がない。小倉らは震災復興の財源を決める第3次補正予算の審議を前に、国会でゴタゴタさせたくないとの配慮で庇ったのだろうが、復興担当大臣の発言としては極めて不適切だ。