2024年 4月 24日 (水)

亀梨和也くんごめんね!ただのホスト顔と誤解。「妖怪の不気味さと哀愁」うまい

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妖怪人間ベム(日本テレビ系土曜よる9時)>あの亀梨くんが妖怪だなんて! じつは昔、原作のアニメを時々見ていた。アニメの主人公のベムは薄気味悪いオッサンだし、ベラはこわいオバサンだった。少年妖怪ベロも全然かわいくなかった。

   舞台はいつも日本とも外国ともつかない町や村。時代も現代のような、そうでないようなわけのわからなさで、それがまた不気味だった。でも、全体に漂うなんともいえない暗さと怖さに引きつけられたのだった。同時に、子供がこんな怖いものを見てうなされたりしないのだろうかと、子供心ならぬ大人心に思ったものだ。

   それが実写版になるとは思わなかったなあ。きっと、この枠で放送された大野智主演の「怪物くん」がけっこう成功したから、後続企画としたのね。でも、「怪物くん」は明るかったけど、これは暗いよ。大丈夫?

裏切るのはいつも身勝手な人間

   アニメでは、3人はいつも悪い妖怪の手から人間を守ろうと全力で戦い、いつかは人間になることを願っているのだが、異形ゆえに人間から迫害され、悲しく町を去っていく。「普通の市民」という人間は勝手なものだというトーンだったように思う。ドラマの古典ともいうべき「三匹の侍」や「木枯らし紋次郎」にも通じるところがあった。

   妖怪人間に扮するのは、ベムが亀梨和也、ベラが杏、ベロが鈴木福。あの「マルモのおきて」でブレークした福くんが演じる妖怪はやっぱりかわいい。亀梨くんのベムはかっこいい妖怪にするのかと思ったらそうでもなく、かえってそこに好感がもてた。

   亀梨くんは「ごくせん」で出てきた頃は、「なーに? このホスト顔」と思ったけど(ごめんね、亀梨くん)、その後ぐんぐん力をつけ、役者としても存在感を示すようになった。期待されている役にきっちり応えるカンのよさを持っている。でも、この役を引き受けるには勇気が要ったんじゃない? 杏も同じだけど。

   また、めずらしく善人役になっているのが北村一輝。いつものひと癖ありげな役柄と違って、普通の良い人を演じていて、とても自然なのがいい。人間を信じたくても信じられないベムたちに、少しでも人間の温かさを教えてやってね。

   変身した時の怪物姿はちょっとチャッチイなあ。もっと手間をかけて迫力ある姿にしてほしかった。

(カモノ・ハシ)

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