安愚楽牧場被害7万人まったくメド立たない出資金回収
2011.11.08 16:48
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黒毛和牛のオーナーを募り、高利の配当を謳って7万人を超える出資者を集めて倒産した栃木県・那須塩原の安愚楽牧場の被害者救済はどうなるのか。キャスターの国谷裕子は「牧場の倒産によって、出資者へ出資金が戻ってくるメドはまったくたっていません。今、全国12か所で被害対策弁護団が結成され、出資金の返済を求めていく構えです」と現状を伝えた。
退職金1000万円が消えた
安愚楽牧場は出資者をどう集められたのか。関係者はこう話す。
「5年前から配当の利率を上げ、高利回りをアピールして会員の拡大をした。しかし、その当時から高利回りの配当をいつまでも維持できないということは分かっていた」
破綻の13日前にも、48万円出資すれば半年後には52万円、利率8パーセントの高利回りだからと勧誘していた。まったくの詐欺である。定年退職したある出資者は「高利回りは確実だからと言われて退職金の1000万円を出資した。全額返済を要求しているが、いくら戻ってくるのか分からない」と肩を落とす。被害者弁護団の紀藤正樹弁護士は「破綻当日まで出資者に出資金の振り込みをさせていた。悪徳手口であることは間違いない」と断じる。