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福島原発現場メディア公開―「何度かもう死ぬと思った」(吉田昌郎所長)

「何度かもう死ぬだろうと思った」

   東京電力は事故後初めてマスコミに福島第一原発の敷地内部を公開、吉田昌郎所長はこう語った。取材をした藤井記者は4号機の写真を公開。「黄色く写っているのは原子炉格納容器の蓋で、未だに原子炉の骨組みは剥き出しになっています」と原子炉解体作業の現場の様子を伝えた。

   司会の羽鳥慎一が「放射線量の値はどのぐらいだったの」と聞く。

   藤井「私たちが訪れたときでも、1時間に62マイクロシーベルト。4時間近く現場にいましたので300マイクロシーベルトになっていたと考えられます」

作業員3000人、処理終了まで30年

   今回の取材は状況視察の細野豪志・原発担当大臣に同行という形で行われ、吉田所長との会見も「初めは細野大臣に、後で政府として見解を出すからと遮られました」と伝える。しかし、吉田所長が「まぁまぁ、いいではないですか」と大臣に言って、一問一答の会見が実現した。

   コメンテーターの青木理(元共同通信記者)は「なぜ、もっと早い時期に事故現場を公開しなかったのか。被曝線量の問題もあるが、もっと早く公開していれば国民に正確な情報が伝わっていたはず」と政府と東京電力の情報公開のあり方を批判した。藤井は「現在3000人の作業員が事故処理に当たっています。その処理には30年はかかるといいます。30年間、処理作業に関わったら被曝線量はどのぐらいのものになるか、心配です」と案じた。そもそも、30年間も作業を続けるだけに作業員や保守要員を確保できるのか。