原発事故現場に潜り込んだ「クインス」―レスキューロボット過酷任務
2011年11月17日06時00分
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2011年6月、東京電力・福島第一原発に国産レスキューロボット「クインス」が投入された。クインスの特徴は高い運動性能にある。急傾斜の階段を登り、最大2メートルの高さから落下しても故障することはないという。福島第一原発に投入されてからの任務は、他のロボットが行けない上層階や地下で放射線量の測定や汚染水の採取を行ったり、被害状況の確認をしたりすることだ。
原発投入にあたってクインスにはさまざまな改良が加えられた。電波が届かない状況で操作できるように無線通信から有線通信に切り替え、放射線や水位を測定する装置も取り付けた。果たしてクインスは過酷な状況の中で十分な役割を果たせたのだろうか。
東日本大震災を受けて、がれきの中や水中で被災者を探したり、被害状況を確認したりするレスキューロボットの開発も急ピッチで進められている。災害国日本でどのようにレスキューロボットの開発を進めていくのか。専門家ゲストに田所諭・東北大学大学院情報科学研究科教授、コメンテーターに手塚眞・ヴィジュアリストを迎え、研究の最前線に迫る。