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東北の9年後に関東直撃―地震学者が調べ始めた古地震・古津波

   地震学者がいま古文書探しに奔走している。3・11の大地震で思い知らされた「地震直前の予知は不可能」という反省から、古文書をひも解き「古地震・古津波」を調べる必要があるというわけだ。「とくダネ!」のシリーズ「巨大地震を闘う」で取り上げた。

貞観地震の後に関東諸国地震、仁和地震

   このほど開かれた日本地震学会のシンポジウムで、地震学者が「現時点では地震直前の予知はできない」と断定した。うつむいて聞いていた地震予知では世界的な評価をえている東北大地震・噴火予知研究観測センターの松澤暢教授はこう語った。

「かなり(研究は)進展したつもりになっていた。でも、起こってみて分かったことは、小さな地震だけでは大地震は分からない。それを思い知らされた」

   そして、今後の課題の一つとして挙げたのは「古地震・古津波」の調査だった。古地震・古津波とは地震計による観測が始まった1858年以前に起きた地震・津波で、たとえば869年に三陸沖で起きた「貞観地震」(推定M8・3)、その9年後の878年に千葉県沖で起きた「関東諸国地震」(同M7・4)、さらに9年後の887年には東海、近畿、九州にまたがる「仁和地震」(同M8~8・6)が起きている。

東京直下型は間もなく来るのか?

   M8以上もしくは被害が大きかった地震を地域ブロックごとに並べると、東北地方で大地震が起きたあとは、必ず関東で発生、さらに東海以西でも続いていることが分かった。

   シーンと静まったスタジオで、司会の小倉智昭は「9年、9年って気にならない? 本当に直下型地震が東京に来るんじゃないかと思うよね」と話す。これから9年の間に東京はどんな対策をしておくべきか…。