2024年 4月 20日 (土)

オリンパス元社員「陰湿な企業風土」証言―不正通報すると配置転換

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   世間を騒がす「オリンパス損失隠し」問題がクローズアップ現代についに初登場。しかし、ずいぶん遅れてきて出てきたわりには、既報の後追いでまるで目新しさがない。この問題を新聞などでざっとフォローしてきた人にとっては、物足りなかったかもだ。

   番組の主たるテーマは「巨額の損失隠しがなぜ長い間明らかに、ならなかったのか」であり、「取材から見えてきたのは、トップにモノが言えない企業体質」である。

付き従う社員だけで周囲固めた経営陣

   オリンパスはバブル期の積極的な財テクによって損失を抱え、その計上を20年以上も先送りし続けた。約10年前には時価会計がはじまり、含み損を帳簿に反映させなければならなくなった。これは損失をオモテに出すチャンスでもあったが、オリンパスは反対にアンダーグラウンドに走った。含み損を抱えた株などを海外のファンドに買い取らせる「飛ばし」を行い、損失を積極的に隠した。

   「飛ばし」は、消滅した山一証券がやっていたことでも知られる。かつて山一証券を調査した弁護士は、「隠すことに異議を唱えず、付き従う人間でまわりを固める。そのまま長期間、損失隠しが続いていく」ところに、山一とオリンパスとの共通点を見いだす。

   オリンパスでは、こうした行為は当時の財務担当の役員でのちに社長となった前会長など、少数の財務系幹部しか知らないことであったという。そして社内にはトップに口をはさめない雰囲気があった。内部通報後に、不当な配置転換をされたとして訴訟中のオリンパス社員が「きわめて閉鎖的なムラ社会、陰湿な企業風土」を証言する。

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