除染しても基準値超―屋根や天井裏に染み込むセシウム

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   安全宣言から一転、出荷停止が指示された福島県のコメ。福島市大波地区の一部農家で収穫されたから、国の基準値1キロ当たり500ベクレルを超える放射性セシウムが検出されたからだ。しかし、農産物だけでなく、除染したはずの住宅からも基準値超のセシウムが検出されている。

近くの山から住宅地に二次飛散

   福島市は1億8000万円の予算をかけて住宅の除染作業を進めているが、効果は思ったほど上がっていない。大波地区や渡利地区では神戸大学の山内和也教授が現地調査を続けているが、除染作業が完了したとされる住宅でも、天井から0.8マイクロシーベルト、屋根からは1.5マイクロシーベルトといずれも国の基準値0.23マイクロシーベルトを超える放射線量を検出した。

作業続けるだけではダメ

   スタジオ出演した山内教授に司会の羽鳥慎一が「除染が終わったとされるのに、今でも高い放射線量が検出される原因はなんですか」と聞く。

   山内教授「もちろん原発事故による直接のセシウム飛散があるが、もう一つ問題なのは渡利地区独特の地形です。住宅地の背後には市民に親しまれている弁天山をはじめとした山並みがあり、その森林に多量のセシウムが付着している可能性が高い。そのセシウムが雨や風によって住宅地へと運ばれて、家の屋根や天井裏から侵入していると考えられます」

専門家「高圧放水の除染たいして効果ない」

   羽鳥「高圧放水による除染だけでは効果が薄いということですか」

   山内「放水だけでは大した効果は期待できません」

   コメンテーターの松尾貴史(俳優・コラムニスト)は「国も行政も十把一絡げに洗い流せば大丈夫と考えているのではないか。その地域・地区にもっとも適した除染の仕方を考えていないように思われる」と話す。

   吉永みち子(作家)「まず処理作業ありきで、事故から半年以上経った今も、なぜこのような状況が続いているのかが考えられていない。汚染の原因を根本から考えないと除染の効果は上がらない」

   除染そのものがどれほど効果が期待できるのかも検討された形跡がない。それどころか、原発関連の役所、外郭団体にとって、除染は新たな利権になっている。

文   ナオジン | 似顔絵 池田マコト
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