尾野真千子「働き盛り女子から支持」糸ちゃん見てるとがんばれる

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カーネーション(NHK月~土曜あさ8時)>なかなか評判がいいようだ。「働き盛り」の女子たちから、「これを見ると、よーし、私もがんばろうという気持ちが湧いてくる」という声をよく聞く。

   ヒロイン・小原糸子はデザイナーのコシノヒロコ、ジュンコ、ミチコ3姉妹のお母さんの小篠綾子がモデルだが、舞台はだんじりで有名な大阪・岸和田。昭和初期の子供時代から始まった物語はだんだん佳境に入り、今週はいよいよ結婚話が持ち上がった。

小林薫の可愛げあるクソ親父に魅力

   糸子を演じる尾野真千子がとっても生き生きしていて、思わず「糸ちゃん!」と呼びかけたくなる。尾野は「Mother」(日本テレビ系2010年4~6月)で幼い娘をゴミ袋に入れて捨てる母を演じ、「名前をなくした女神」(フジテレビ系2011年4~6月)ではお受験競争の中で歪んでいく母を演じた。いずれも不幸な女で怖いほどの存在感を示したが、今度は明るく元気な糸ちゃん。これが役者というものなのだろう。

   糸子を取り巻く人々もみんないい。とくに「いいね!」と言いたいのは糸子の父・善作(小林薫)。がんこで聞く耳持たず、家族に自分のやり方を押しつける。その憎たらしさはまさしくクソ親父。だけど、彼なりに、男として家長として一生懸命なのだ。可愛げもあり、つまりはそんなところにお嬢様育ちの母・千代(麻生祐未)も惹かれて駆け落ちしたのだろう。

大震災後はこんな人間関係いとおしい

   その母の実家が驚きのお金持ち。母の父、すなわち糸子の祖父は神戸の実業家で、大きな屋敷に住んでいる。祖母・貞子(十朱幸代)も母・千代も西洋人の仕立て屋に作らせたイブニングドレスを何着も持っているというセレブ。着ていたのは明治時代末から大正時代だろう。その頃の神戸では、イブニングドレスを着て舞踏会に行くような世界があったのね。それにしても、昭和になっても洋服を着る人がほとんどいない岸和田とはなんという違い!

   十朱幸代はとっても可愛らしく、母の千代もポヤンとしているようだが聡明ですごくいい感じ。それから、すばらしいのは父方の祖母・ハル(正司照枝)。まったく自然で、まるで本当に町内にこういうおばあちゃんがいるみたいだ。糸子の幼なじみで高級料亭の娘・奈津(栗山千明)と糸子の関係もほほえましい。

   家族や隣近所が濃密な関係をもって暮らしていたこういう時代と土地は、ドラマのように良いことばかりではなかったろうが、東日本大震災後の今はなんだか輝いて見えるなあ。

文   カモノ・ハシ
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