宮崎あおい「蝶々さん」花街で磨かれた女に見えない童顔お嬢ちゃん

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「蝶々さん~最後の武士の娘 前編」(NHK)2011年11月19日21時~

   何とも摩訶不思議なドラマである。「蝶々さん」といえばプッチーニ作曲の超有名なオペラで、ソプラノのアリア「ある晴れた日に」が定番中の定番。だが、侍女のスズキの描き方を代表として、国辱ものと思える場面もあり、西洋人のみるニッポン娘の恋物語としては共感できない部分も多々ある。それを以前、大胆に小説に仕立てた市川森一が、今回、脚本化も自ら行ったドラマである。
   何が摩訶不思議かというと、3年ぶりでNHK出演の宮崎あおいが蝶々さん(伊東蝶)を演じるので、傷をつけちゃいけないってんでか(?)、武家の娘の誇り高さばかり強調していて、違和感がある。貸座敷に養女にいったところが養母は急死、後釜には下女扱いされ、それをまたまた救われて舞妓になる・・・という調子なのだが、肝心の蝶の内面が伝わってこない。英語を習ってアメリカに行きたいという夢が破れるという成り行きが語られるだけに見えるのだ。
   蝶を好きな幼馴染の伊作(伊藤淳史)や、祖母、母の死などエピソードには事欠かないし、長崎の花街のセットも「龍馬伝」を彷彿とさせる凝りようで力が入ってはいるのだが、童顔の宮崎が、花街で磨かれた一流のおんなには全く見えず、子供っぽいお嬢ちゃんがいいとこ。所々にプッチーニの曲は使われていても、劇伴の部分とうまくマッチしているとも言えない。後編を見ていないので結論は出せないが、米国士官との恋で盛り上がりますようにと祈るのみだ。

(黄蘭)

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