妖怪トリオまずまずの劇画実写版―日テレ新路線?ゲテモノシリーズ

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「妖怪人間ベム 第1回~第7回」(日本テレビ)2011年12月3日21時~

   劇画が原作とはいえグロテスクな妖怪の場面は正視するに堪え得ない気持ちの悪さである。宇宙人みたいでもないし、爬虫類みたいでもないし、ゴム製だろうかひたすらに不気味で容貌魁偉なオバケである。人間になりたいのに成れない妖怪トリオ、べム(亀梨和也)とベラ(杏)とベロ(鈴木福)は廃船に住んで人間の悪を懲らしめるってことになってはいるのだが、人間の姿の時は案外マヌケで、ドジ踏んで刑事・夏目(北村一輝)に変身を目撃されたりする。
   「怪物くん」や「デカワンコ」や、この局が好きなゲテモノ(失礼)シリーズ(?)の1つだが、劇画の実写版としてはよく出来た部類に入る。銀髪に白塗りで「お前が死人か」と聞きたいような哀愁ある扮装の無口な亀梨と、真っ黒いマント姿で男言葉を操る杏は、ノッペリ顔に九頭身でベラ役がはまっている。ホント、この女は人間より妖怪の方が居心地よさそうだ。ベロの福が1番人間に近い。
   要するに人間社会の悪を暴く寓話であるから、筋を披露しても意味がないが、夏目が刑事のくせに妙に家庭的ないいオヤジであったり、妖怪トリオに親切であったり、ぶっ飛んだ妖怪世界を描くのかと見ていたらまるで違うのである。どういう着地をするのかさっぱり予想できない。似たような甘ったれ姉ちゃんの恋愛話に行き詰まった制作者が、新しく探し出したのが化物だとしたら情けないが、1度や2度ならばゲテモノシリーズでも鮮度は保てるだろう。

(黄蘭)

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