2018年 7月 23日 (月)

「食卓まるごと放射能全調査」誤報を検証―測定グラフ読み間違え

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   「10月17日(2011年)に放送した『食卓まるごと放射能全調査』で誤りがあることがわりました」と有働由美子キャスターが平謝りしたのが11月24日の放送で、その際になぜ間違いが起きたか12月15日に検証番組を放送すると予告していた。「食卓まるごと放射能全調査の続続報」として小林孝司アナの報告した。

全国7家庭の大半で「セシウム検出せず」

   全調査は全国の7つの家庭に1週間分の食事を提供してもらい、トータルでどのくらいの放射性物質を摂取したかを調べるものだった。結果は、北海道・札幌でセシウム134が569ベクレル、福島・須賀川で366ベクレル、③東京・江戸川で405ベクレル、大阪・岸和田で33ベクレル、東京・目黒でセシウム137が897ベクレル、福島・郡山と広島・廿日市は検出せずであった。

   この数値に「不自然では」という指摘が多数寄せられ、「あさイチ」が調査過程をチェックしたところ、測定数値に不備があり自然界に普通に存在する放射性物質を放射性セシウムと読み間違えていたことが判明、再測定が行われた。結果はセシウム134はすべての地点で「検出せず」、セシウム137は東京・目黒で1日だけ1キログラムあたり8・5ベクレルを検出したが、他はすべて「検出せず」だった。

   小林アナ「おしなべて見れば3ベクレルから8ベクレルでした。札幌のご家庭の数値で積算すると、セシウム134が8.2ベクレル出た食事を1日換算で約1.6キロ食べるとして、年間365日を掛けると4789ベクレルになります。これを人体に置き換えると0.09ミリシーベルトになります。もう一つのセシウム137も同じ計算をすれば年間4146ベクレルで年間0.05ミリシーベルト。この2つを足すと、0.14ミリシーベルトになります。国が定めている食品の放射性セシウムからの内部被曝限度量は年間で1ミリシーベルトですから、それと比べて低い数値ということです」

専門家「いまは安心でも、今後高くなる可能性も」

   ゲストの内藤剛士(俳優)が「サンプル数が少なかったかもしれないけれど、これがキッカケになっていますよ」と言う。食材の単品ごとの調査ではなく、食事をトータルで調査する「あさイチ方式」は自治体や専門家の間で普及しつつあるという。

   今年7月に福島県の4か所の食事の55日分を集めて調べた京都大学大学院の小泉昭夫教授は、「今は安心だけれども、今後、数値が高くなる事も考えられます。森林に拡散した放射能が田畑に影響を与えると思うべきです」と言う。コーナー終わりで有働キャスターがあらためて謝った。

「調査に協力して下さった7家族の皆様は2か月間不安な思いだったと思います。ご迷惑をかけて申し訳ありませんでした」

   発想もいい、フットワークもいい。ただ、専門家や検査機関の選定にもう少し時間を掛けていたらこのミス防げたかもしれない。いや、今後もこの調査を続けていくことこそ、この番組の役割だ。

(磯G)

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