2018年 7月 19日 (木)

渡辺謙「熱く」なりすぎ!駆け込み寺モデル「またか」で冷めた

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「愛・命~新宿歌舞伎町駆け込み寺~」(テレビ朝日)2011年12月17日21時~

   玄秀盛という人の実話をドラマ化したもので、脚本・竹山洋、監督・石橋冠、主演・渡辺謙とみんな一流どころで大いに期待したのだが、残念ながらいささか不満が残る内容だった。出自が半島の人で、借金まみれのデカダンな生活をしていた平山秀盛(渡辺謙)は、大阪から逃げ出して歌舞伎町でボランティア団体を立ち上げる。
   白血病発症の可能性のあるウイルスに感染したのがきっかけだったが、辛い環境にある人々の救いになるべく駆け込み寺的団体を開設する。一方、パリで辛いことがあったジャーナリストの中原洋子(永作博美)は平山と出逢い、愛し合うようになる。洋子は彼の活動に興味を持ち、ドキュメンタリータッチで撮り始めるのだが。
   要するに人生の修羅をみた人間同士が寄り添い、限りある命と向き合って激しく生きてゆく姿を描こうとしているらしいのだが・・・。筆者が気になったのは、作り手が「熱く」なり過ぎていることなのだ。情報誌によれば、渡辺謙が玄氏の生き様に惚れ込んでドラマ化したという。道理で、彼はギンギンに熱くなって演じている。
   こうした場合、見る方は冷めるのだ。平山の熱さに感動はしにくい。しかも、彼が半島の人だった父親と確執があって、それが最後に溶けたようなことが語られる。在日の人をドラマ化した時のワンパターンな設定で、はっきりいって「またか」と言いたくなる。映像は素晴らしい。特に造り酒屋の場面の逆光のシーンは1幅の絵だ。

(黄蘭)

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