「テレビとネットの反目」時代遅れ―ジョブズがPCに吹き込んだ「夢」

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「てれび見朱蘭 2012年の展望」2012年1月1日

   旧12月23日22時からNHKスペシャルで放送された「世界を変えた男 スティーブ・ジョブズ」はテレビの今後を占う上で示唆に富んだ内容だった。去る10月、50代の若さでこの世を去ったPCメーカー・アップル社の創業者ジョブズは、赤ん坊の時に学生で子供を育てられなかった両親の元から養子に出され、彼は「親に捨てられた」と長く悩んでいたという。後に実の両親とも会うのだが。
   iMacや iPhoneや iPadなどの独創的な製品を次々と世に送り出した彼の考えは、無味乾燥な機械に過ぎなかったPCを、如何に人間にとって楽しく役立つものにするかであり、その実現に腐心して、夢のある目的を形にしていった。ハードはあくまでも人間を幸せにするための道具に過ぎないので、性能だけが主眼でもなかった。
   テレビが自信を無くし、ある者はテレビなんかネットに代わられて廃れるといい、ある者はいいやまだまだネットなんてゴミ溜めだといってお互い仇と敵視し合うのはもはや時代遅れである。すべからくハードは人類の進歩と幸せのために開発されるべきだと考えれば、ネットに怯えるテレビは「ちいせい、ちいせい」わけである。
   筆者はテレビが負けて破棄されるとは思わないが、今のままの堕落した中身に安住していたら、やがて年寄りだけの荒野に置かれた瓦礫になる危険性は孕んでいる。愛に飢えた寂しい男ジョブズが作った傑作代用物とテレビは、共に人類に奉仕する仲間になるべきだ。

(黄蘭)

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