日本国債投げ売り危機の現実味―財政再建の猶予期間は数年

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   ヨーロッパのソブリン危機なるものを見ていると、危機が言われる国々の国債利回りが上がった上がったという話がよくある。

   たとえば財政危機のギリシャの国債利回りは、なんともはや約34%の超高金利。イタリアは7%だそうだ。国の信用が落ちれば、国債の価値は暴落し、世間からカネを借りるのもママならない。借金で首が回らない人がヤミ金融から借りるのと同じように、国債も高い金利をつけなければいけないわけだ。

   不思議なのは、日本である。国債発行残高が地方債含めて937兆円で、GDPの2倍あって、しかもこのところ年々国債発行が伸び続けているそうだ。ギリシャの出来事がけっして他人事でないと言われるくらい危なそうなニッポンだがしかし、国債は1%程度の低金利で収まっているんである。

   それはなぜなのか。日本国債の暴落はあるのかないのか。番組は「2012年 岐路に立つ世界経済」のなかで、そんなテーマを扱っていた。

海外投資家が仕掛ける大量空売り

   番組によると、日本国債は国内の銀行や保険会社などに依然として人気であるという。番組が取材したある地方銀行では、景気低迷で貸出が伸び悩むなか、預金を安定して運用できる国債を大量に保有しているそうだ。

   しかし、このままでいいのかといえば、そんなことは誰も言わない。財政再建が進まず、不安が広まるなか、海外の投資家が大規模な空売りを仕掛けてきたら? 投げ売りがはじまるのではないか――といった危機感を、番組は財務省、金融機関、スタジオを通して伝えた。

   スタジオの専門家からは、「ヨーロッパの教訓として言えるのは、健全な財政にはやく戻すこと」(伊藤隆敏東京大学大学院教授)、「猶予期間は数年ではないか。それまでになにかしら(財政再建の)手を打たないと危ない」(倉都康行RPテック代表)など、一刻もはやく財政再建しなければ、日本国債の暴落もまんざらではないといった話が聞かれた。

*NHKクローズアップ現代(2012年1月10日放送「2012年 岐路に立つ世界経済」)

ボンド柳生

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