「平清盛」マンガお江に懲りてリアリズム時代劇―細かな人間模様に期待

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「大河ドラマ・平清盛 第1回」(NHK)2012年1月8日20時~

   「羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)」状態のNHK。昨年の「お江―上野樹里」の出来があまりに酷かったので、今回はマンガをやめてリアリズム時代劇でいくらしい。1回目を見た限りでは、昨年よりはましな出来だ。視聴率は悪いが(17.3%)。
   「ふたりの父」と題された今回は平清盛の出生に関する逸話だ。最高権力者白河法皇(伊東四朗・存在感あり)が白拍子の舞子に産ませた男の子が、近臣の嫡男、平忠盛(中井貴一)の子として育てられる。白河法皇はやりたい放題の独裁者で、鳥羽上皇(三上博史)の子を無理やり即位させ、鳥羽の中宮(檀れい)まで手籠めにする。
   話題の松田聖子は元白拍子で今は白河法皇の寵妃たる祇園女御で、目の前で殺された妹分の舞子の遺児を側面から見守る得な役だが、いかにも芝居をしています臭さがあってお世辞にも上手いとは言えない。出だしは平家滅亡の知らせを告げる北條政子(杏)と源頼朝(岡田将生)の場面で、よくもまあ民放で人気の俳優陣を囲い込んで欲張りなことだ。清盛役の松山ケンイチが登場する前に主演級スターの勢揃い、「薄謝協会」どころか「札束協会」と呼び名変更すべし。現代の我々から見ると、みやびな王朝時代は、貴族や武家や異(い)なる人間が存在した想像不可能な昔の話と思いがちだが、そんなことはなく、男と女、愛や懊悩が織り成す今と変わらぬ人間模様が存在したと細かく描く意欲は感じられる(脚本・藤本有紀)。

(黄蘭)

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