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「テコンドー貧乏」の一家が送り出すロンドン五輪女子高生選手

   ロンドン五輪まであと半年。五輪出場決めたアスリートの心境は期待と不安が入り混じる複雑な時期だろう。そんな選手たちを応援する「スッキリ!!応援団ッス」コーナーが、テコンドー57キロ級で最年少出場を決めた濱田真由選手(17)を取り上げた。

父親「妻と二人で手を取り合い、初めて泣いた」

   濱田は佐賀県佐賀市の農業高校「高志館高校」の3年生である。学校ではごく普通のおっとりした女子高生だが、変わったところが一つある。午前10時の休み時間にとる早弁。それも同級生の2倍近い大きさのドカ弁だ。「お腹がすくので」と1日5食は食べる。

   濱田がテコンドーを始めたのは小学校1年生の時で、1歳上の兄が習っているのを見て「カッコいい」と始めた。昨年(2011年)11月にロンドン五輪アジア予選で3位に入り、五輪切符を手にした。誰よりも喜んだのは父親で、「テコンドー貧乏といわれながら家族でやってきた。妻と二人で手を取り合い、初めて泣いた」と話す。真由も「支えがなかったらやめていたと思う。両親のおかげです」と言う。

長い手脚で繰り出す必殺「かかと落とし」と「ヒョイヒョイ」技

   テコンドーはキックかパンチの攻撃が相手のプロテクターへクリーンヒットすればポイントになる。頭部への攻撃はキックのみが認められるが、その頭部へのヒットが3点、頭部への回転系キックは4点と高い得点が得られるため、足技が中心になる。濱田は身長174センチ、股下83センチと脚が長く、テコンドーには有利だ。指導に当たっている元日本代表の古賀剛コーチも、「手脚が非常に長いので、自分は技を当てられるけど相手からはもらわない打撃格闘技の理想の体型をしている」という。

   得意技の一つは長い脚を生かした「かかと落とし」。180度に上げた脚を相手の頭部めがけて振り降ろす豪快な技だ。もう一つは「ヒョイヒョイ」技。初め中段にフェイントをかけ、相手が体勢を崩したところをそのまま頭部に蹴りを入れる技だ。で、その威力だが、取材した山本紘之アナが防具をつけて回し蹴りを腹に受けたところひっくり返って悶絶。ロンドン五輪では「みんなで戦っている気持ちでメダルを目指す」という」。

   キャスターのテリー伊藤「テコンドー貧乏っていいね。ここまで父さんも頑張ったわけじゃないですか」

   家族全員で戦うロンドン五輪貧乏、メダルを期待したい。