2024年 4月 25日 (木)

「がんワクチン治療」実用化秒読み!免疫力アップでがん細胞攻撃

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   研究・臨床試験がすすめられている「がんのワクチン」に実用化の見通しが出てきた。「がんワクチンは自分の免疫力でがん細胞を破壊する驚きの治療方法です。がんワクチン治療だと副作用がなく、再発の予防にもなります」とがんワクチンの最前線を内藤裕子アナが報告した。

医者に見放された膵臓がんに効果

   都内に住む佐々木真弓さん(仮名・36歳)は3年前に膵臓がんの手術をしたが、4か月後に肝臓に転移。抗がん剤治療は副作用が強く2回で中止、医師からはもう治療法がないと言われた。「もう死ぬのかと思い、泣きました」と佐々木さん。

   そんな時に、千葉徳洲会病院の臨床研究に参加するとがんワクチン治療が受けられることを知った。知慮法は週に1回の注射のみ。結果は1か月目に肝臓がんの進行が止まり、6か月後にはがんの縮小が見られ、1年4か月後にはがんが完全に消えた。

   がんにワクチンはどのように効くのか。東京大学医科学研究所の中村祐輔教授が解説する。

「増殖のスピードが速いがん細胞は、攻撃役のキラーT細胞が攻撃しきれないためどんどん増えていきます。そこにペプチド入りのワクチンを投与すると、キラーT細胞は初めから『敵』がたくさんいると認識して、自力でパワーアップして数を増やしがん細胞を叩くんです」

がんの種類別に早いものは年内、あと数年から5年以内には…

   「こんないいものがなぜ行き渡ってないんですか」と有働由美子キャスター。中村教授「薬の承認までにはたくさんのステップがあって、まだそこまでにはいたってないのが現状です」

   ゲストの内藤剛志がせっついた。「いつごろになったら行き渡るんですか」

   中村教授「まあ、数年から5年くらいは…」

   内藤アナが引き取って補足説明した。「現在、がんワクチンはがんの種類ごとに研究されていて、たとえば膵臓がんでは治験が第3相(期)ですから、早ければ今年から来年には承認されて実用化になると思います」

   がんワクチン治療は全国で50~60か所の大学や医療機関で行われている。中村教授の東京大学医科学研究所や久留米大学病院がんワクチン外来、千葉徳洲会病院等では、がんの種類や進行度、白血球の型と数など、細かい条件を検査した上で臨床研究治療をするかどうか判断する。がんワクチンは万能というわけではなく、効果があまり期待できない患者やがんの種類があるからだ。

   もちろん健康保険は適用にならず、気になるのは治療費用だが、東大の研究所は臨床試験の協力ということで基本的には無料、久留米大学病院がんワクチン外来は一部負担ということで、ワクチン投与1回10万円、1クール目6回投与が約58万円、2クール目6回投与約50万円という。

(磯G)

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