「松下奈緒」自分もわかっている不器用―無難な役でボロ出さず

印刷

「早海さんと呼ばれる日 第5回」(フジテレビ)2012年2月12日21時~

   母親が出て行って、頑固親父と男4人兄弟だけが残されたむくつけき家庭の、長男・早海恭一(井ノ原快彦)と結婚したお嬢様の優梨子(松下奈緒)が、いい嫁であるために奮闘努力する昭和チックなドラマの5回目。どんな就活も失敗していた3男の馨は、自分だけ数字の入らない名前なので期待されない子だったとひねている。
   自宅に帰りたくない馨を実家に泊めたら、迷惑そうだった実母(かとうかず子)に、馨がドーナツを作ると申し出る。小さい時に母親と一緒に作っていたと、見事なプロ顔負けの花柄ドーナツを完成させる。褒められた馨は初めて自分はパティシエに興味があるのだと気付く。案の定、父親・恵太郎(船越英一郎)は「男のくせに」と罵詈雑言だが、初めて馨は毅然と自分の主張を吐露する。
   まことにわかり易い展開のお話である。また、気になるのは「男が料理好き=軟弱」というステレオタイプの解釈で、今時、就活ダメ男や無気力男が「パティシエになりたい」などと言えば、大抵の親は昔と違って喜ぶのではないか。何でもいいから関心を持って家から巣立ってほしいと願うほど、無気力若者が蔓延している時代だ。
   ゲゲゲのお蔭ですっかりスターの仲間入りした松下だが、「胡桃」といい「早海さん」といい、生真面目でまともな育ちの女の役を選んで出演している感じがする。悪いけど、「大女、総身に知恵が回りかね(失礼)」的不器用そうな彼女の選択としては正しいと思う。

(黄蘭)

採点:1
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

注目情報PR
追悼

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中