餓死・病死気づかれない都会の孤立―立川母子は死後2か月

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   個人情報とプライバシーの壁の内側で起きた悲劇だった。東京・立川市内のマンションで13日(2012年2月)、母親と4歳の息子の遺体が見つかった。母親の死因はくも膜下出血で、男の子は10日前後ほど食事をとれず衰弱死したと見られる。

「電気・ガス無使用なら自治体連絡」に個人情報の壁

   大竹真リポーターは「母親は床に仰向けで、子供はソファでうつ伏せの状態で発見されました。お子さんには知的障害があったため、近所付き合いもあまりなかったといわれています」と孤立した家族であった様子を伝えた。

積極的な情報提供

   「親子をあまり見かけなかった。母親に会っても会釈程度でひと言、ふた言言葉を交わすぐらいだった」と近所の住民は話す。

   司会の加藤浩次「そんな状態になる前に、周囲で何とかできなかったのだろうか」

   大竹「知的障害を持つ人とその家族で構成されている全日本手をつなぐ育成会では、『知的障害がある子を持つ親は、周囲との接触を避ける傾向にある』と話しています」

   厚生労働省は電気やガスのライフラインの企業に対して、数日間使用された形跡がないときは自治体に連絡するようにという要請を出しているが、「これまで連絡があったのは、電気で全国自治体の7%、ガスは4%だけでした」(大竹)

   個人情報保護が大きな壁になっているのだ。

紙おむつ宅配業者から通報「チャイムにも電話にも出ない」でやっと発見

   加藤「今回はどうして発見されたの」

   大竹「市役所からは毎月、息子が使う紙おむつが届けられていたそうです。しかし、紙おむつを宅配する委託業者が訪れ、チャイムを鳴らしても電話をしてもつながらなかったので、それがきっかけになったようです」

   コメンテーターの八代英輝(国際弁護士)は「行政は手を拱いているわけではないと言いたいのだろうが、電気やガス会社からの情報提供の低さは手を抜いているとしか思えない。もっと積極的な情報提供をさせる仕組みを作るべきだ」と言葉を強めた。2010年の孤立餓死者の3分の1は首都をかかえる1都6県だった。

文   ナオジン | 似顔絵 池田マコト
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