2018年 7月 19日 (木)

栗山千明タンゴを習う―金かけずとも知恵で楽しい番組の見本

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「女優 栗山千明のタンゴ・カフェ 3回、4回」(NHK BSプレミアム)(NHK)2012年3月1日23時~

   8回シリーズの3回と4回である。「趣味悠々」の新版といおうか、変形レッスンシリーズで、8回にわたり栗山千明がアルゼンチンタンゴのダンスを、タンゴダンスの世界選手権でかつて優勝したHiroshi&Kyokoのペアから習う過程のドキュメントだ。レッスンだけだと視聴者が退屈するってんで、バーでのトークも入れてある。
   レトロな雰囲気で、今時レコードをかける凝り性のバーのマスターは、タンゴ番組に極めつきのドキザ男、陣内孝則である。この人、出てきただけで「おいっ、ドキザ野郎」と声を掛けたくなるような得難い個性の持ち主で、初心者・千明にいろいろとタンゴの薀蓄を傾けるのである。3回はゲストに小松亮太を呼んで「バンドネオンの嘆き」。バンドネオンが何故かドイツで初めて作られた顛末や、バンドネオンが音階通りにキーボタンが並んでいない話などを語る。
   筆者のごときタンゴ狂には知っていることばかりで目新しさはなかったが、4回に取り上げた歌手のアダとフランシスコ・カナロの不倫話と、恋が成就しなかったアダが僅か30代後半で引退して、修道院に入ったという哀切な話は初耳だった。カナロが来日して新宿の今は無きコマ劇場で演奏した時に、作曲して持参した「カナロ・エン・ハポン(日本のカナロ)」はアダとの恋の後だったのだ。経費節減丸見えのセットと、ホールの賃料とタレントの出演料だけだが、知恵を絞ればそれなりに楽しい内容になる見本のような番組である。

(黄蘭)

採点:1.5
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