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巨人・新人契約金「超過」読売新聞が朝日新聞に「もっと取材しろよ!」

   小倉智昭がオープニングで「きょうの朝日新聞1面を見た人は、スポーツ新聞かと思ったかも」という。巨人が1997年から04年度の間に、6人の選手に計36億円の契約を結んでいて、12球団が申し合わせた最高標準額を超えていたという話だ。

阿部、由伸、上原らに36億円。「1億円超違反」は単なる目安と反論

   小倉は「新人には1億円以上払ってはいけないと思っていたんですが…」という。朝日新聞によると、阿部慎之助(2000年)10億円、野間口貴彦(04年)7億円、高橋由伸(97年)6億5000万円、上原浩治(98年)5億円、二岡智宏(98年)5億円、内海哲也(03年)2億5000万円となっている。

   笠井信輔アナ「新人選手には1億円以上払ってはいけないという決まりがある」

   小倉「それを説明しようとしてるの」(苦笑)

   朝日がその明細を持っているというのに対して、読売新聞は「もっと取材したらどうですかと言っている。07年1月にきちっとしたルールはできたが、それまでは球団の申し合わせであって、ひとつの目安だった。だから払ってもよかったんだというわけです」(小倉)

   田中大貴アナ「裏金じゃないということですか」

   小倉「そうそう。堂々と税務署にも申告をしているんだと。読売は各報道機関に文書を配ってる。朝日はこういう取材をしてますがとね」

   ここで小倉は声を張り上げて、「04年に横浜や西武が1億円を超えて払っていたことが大きなニュースになって、コミッショナーに厳重注意を受けて、西武なんか上層部が責任をとったなんてこともあった」

報道各社に「朝日がこんな取材中」とバラした読売に問題ないか

   小倉は筋金入りの西武ファンだ。「あれは何なの? 野間口も同じ04年ですよ。その時になんで巨人さん、(西武を)バックアップしてくれなかったのよ。『ルールじゃないんだよ』と(いってくれなかったの)。そう思うじゃないですか」と腹の虫がおさまらない。

   朝日ははっきりと「入手した内部資料」といっているから、契約内容や金額に間違いはないらしい。「ルール越え」がわからないように契約金の分割をすすめたとか、退職時の功労金とかまで細かく伝えている。

   驚いたのは、取材を受けた読売が報道各社に反論文書を配ったことだ。「朝日がこんな取材をしているが」と知らせるのは少なくとも報道のモラルには反している。同じ報道機関なのだから。それとも読売は野球会社が主になったのか。 小倉は「読売と朝日の戦争は昔からだけど、読売は最後に『いま球団が一丸となって東日本大震災を支援しようとする時に、10年も前のことを持ち出すのはいかがなものか』って…。これはちょっと」と笑い出してしまった。

   田中「新聞に書いてあったんですか?」

   読売は朝日の掲載に合わせて、「取材を受けたが反論する」と書いていた。これもまた珍しい。プロ野球のドンがだれなのか、日本中が知っているというのにまったくよういうわ。