櫻井翔「減量、丸刈り、ゲジゲジ眉」敗戦に打ちのめされる軍国教師熱演

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   <ブラックボード~時代と戦った教師たち~(TBS系4月5日よる9時~)>櫻井翔主演のスペシャルドラマの話題は3つ。櫻井クンの戦争ドラマ初挑戦、嵐主演ドラマへAKB48の初共演、横浜市・緑山スタジオに1億円を投じたオープンセット(600坪)で蒲田駅前の再現だ。地方ロケの予定だったが、売れっ子の櫻井クンと大島優子のスケジュールが合わず、移動時間カットのためにセットが作られたという。

   櫻井が演じるのは、戦時中に「お国のために死ね」と生徒に教えた軍国主義バリバリの熱血教師の正平、大島は同僚の英語教師である。物語は正平の出征が決まり、教え子の中学生たちに「戦争で勝つしか日本の未来はない」と教えているところから始まる。教え子たちも熱いまなざしで送り出す。

   無残な敗戦から2年後、フィリピン・ミンダナオ島から正平が復員してくる。爆撃で右腕を失った境遇を受け入れられず、名誉の負傷と強弁して日々を過ごす。同窓会が開かれたが、友人たちは戦死したり心を病んだり失明したりと、みな深く傷つき悲惨な現実に押しつぶされそうになっていた。そんな同窓生の一人から、正平は教職復帰をなじられ、教師としての戦争責任を追及される。

「どの面下げて教壇に立つんだ。もしまた戦争が起きたら、お国のために戦えともう1度言うのか!」

   正平は答えられない。新しい指導要領による学校教育が始まり、再開した中学で再び教壇に立った正平は、自分の信じていた価値観が一変した現実が受け入れられない。戦争は聖戦でなくなり、戦争放棄、民主主義を教えていくことに困惑し、ついに「俺にはもう教師は無理だ」と教室を飛び出す。戦闘で敵兵を殺したトラウマもあって、カストリ酒で死のうとしたり、列車に飛び込もうとするが死ねない。もがき苦しむ正平は生きる道を模索していく――。

流暢な英語にびっくり!MP相手にまくし立てるシーン印象的

   櫻井クン役作りのため、当時の教師たちが心境をつづった手記などを読み込み、色白のぽっちゃり丸顔を変えるため減量。坊主頭や刈りあげにも挑戦し、細眉をやめてゲジゲジ太眉にし、わざわざ目の下にくまを作ったりと、体当たりの演技はさすがだった。「タイムスリップしたみたい」と感想をもらしたほどリアルなオープン・セットのおかげで、「気持ちを乗せて演じることができた」ともらす。多感で、理想を追い求め続ける先生を等身大で熱演した。

   妹役の安藤サクラや、薄幸の義姉・宮沢りえら脇を固める女優たちの好演が光った。とくに、己の欲望に忠実で本音丸出しで図太く生きる安藤が出色。現実を受け入れられず、イジイジする櫻井に向かって「男がだらしないから、日本は戦争に負けたんでしょ」とピシャリ。時代に翻弄されても、たくましく生き抜く女たちがいたから日本は生き延びられたとしみじみ実感させられた。占領軍MP相手に櫻井クンがまくし立てる英語が実に流暢で、印象深かった。

知央

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