2024年 4月 26日 (金)

「北朝鮮ミサイル警戒」日本は騒ぎ過ぎ?やり方下手と専門家

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   北朝鮮が衛星の名目で準備をしてきた長距離弾道ミサイルの発射実験が12日(2012年4月)に予告期間が来た。発射実験で不安視されているのは、北朝鮮の未熟な技術から事故や故障が起きて、日本国内に落下物があるのではないかということだ。落下物を撃ち落とすために沖縄・石垣島や東京・市ヶ谷の防衛省などに2基のPAC3が配備され、物々しい警戒ぶりである。石垣島では12日早朝からPAC3の照準を北へ向け迎撃態勢が敷かれた。

1段目ロケット落下の韓国・国境の島は平静

   北朝鮮と10数キロしか離れていない境界の島、韓国・ペンニョン島は、200キロ離れた東倉里発射基地から発射された衛星が真上を通過し、南西部の海上に1段目のロケットが落下する予定のもっとも危険な島なのだが、12日朝の段階で避難指示は出ていないという。訪れたテレビ朝日の記者は「5200人いる住民は常に北朝鮮と向き合っており、今回は島への攻撃ではないので、落ち着いて状況を見守りたいと話す住民が多い」という。

   この温度差について、作家の立花胡桃が生出演した軍事アナリストの小川和久にこんな疑問をぶつけた。

「全然関係ない東京にPAC3を配備している。やけに物々しくしてわざと不安を煽っているように思えてしまう。私だけかと思っていたら、韓国でもわざと住民の不安を煽って、軍事力を拡大しようとしているのではないかと報道されているようなのですが…」

   これに小川は次のように答えた。

「やり方が日本は下手です。おっしゃる通り、そういう印象を振りまいている感じがありますね。ただ、ミサイル防衛の傘がどれだけ有効性を持つか、多くの傘をかけて国として国民を守るという決意を示すことは必要です。その場合、傘をかける説明を本当はすべきで、いきなり物々しく防衛省にPAC3を持ってきたから『なんだ!』となる。やり方が下手なんです」

故障で落下ではPAC3当たらない心配

   さらに小川は、「(弾道ミサイルが)石垣島を狙ってくるなら弾道が安定しているので、(PAC3は)相当あたる。ところが、事故でトラぶって落下する場合は空気抵抗もあって、どんな精巧なミサイルでも落下物に当たらない可能性がある」と、なんだか心配になる話をする。

   それにしては、やはり物々しすぎる。北朝鮮は12日の発射を見送ったようだが、田中防衛相の国会での迷答弁ぶりに問責決議案の話まであるなかで野田政権のせめてもの汚名返上のパフォーマンスか。

文   モンブラン
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