高速ツアーバス同業他社「あの距離でワンマンあり得ない」規定以内でも2人体制

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   ゴールデンウイーク直前の先月27日(2012年4月)に群馬県藤岡市の関越自動車道で起きた乗客7人死亡の高速ツアーバスの事故の背景には、激しい価格競争があると指摘されている。けさ(5月1日)の「朝ズバ!」はスカイツリー特集だったが、「8時またぎ」コーナーで取り上げた。

車内に冷蔵庫完備の仮眠室

「エッ、なんでワンマン?と思いました。ワンマンということは絶対にあり得ないと思います」

   事故を起こしたバス会社と同じ高速バスで金沢から東京の間を運行するバス会社の運行部長は話す。道路運送法に基づく国土交通省の規定によると、1人の運転手が1日に運転できる距離は670キロまでだが、このバス会社は400キロ以上の距離を走行する場合は必ず2人体制で運行しているという。バスには運転手の仮眠室がある。乗客の荷物を入れるようなスペースにベッドがあり、冷蔵庫も置いてある。1人が運転する間にもう1人がここで仮眠をとるのだ。事故バスも規定以内だったが、1人で540キロだった。

「旅行会社が主人でバス会社は弱い立場。買い叩かれる」

   高速バスには路線バスとツアーバスの2種類がある。路線バスは運行経路やダイヤ、値段の届け出が必要だが、ツアーバスは自由に設定できる。専門家によると、ツアーバスは旅行プランを計画するツアー会社と運行を請け負うバス会社の力関係に問題あり、「旅行会社が主人でバス会社は弱い立場。できるだけ安くやれと買い叩かれる」と指摘する。

   事故を起こしたバスの運賃は金沢―東京間で約3500円、同じ区間を走る路線バスの半額近い料金だった。こうした安さも手伝ってか、高速ツアーバスの利用者数は2005年の21万人から2010年には600万人と30倍も増加している。しかし、激しい価格競争の結果、安全性が犠牲にされることはなかったのか。コメンテーターの内野雅一(毎日新聞編集委員)は「世の中にはバスだけでなく、格安がいろいろ出てきていますが、競争は本来利用者にプラスになるはずのものです。安全性と格安をどう両立させるか。こういう事故がいろんな分野で起こる可能性があすにありますよ」と警告する。

文   一ツ石
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