堺雅人・厭味な弁護士秀逸―正義のいかがわしさ茶化す玄人受け連ドラ

印刷

「リーガル・ハイ 第4回」(フジテレビ)2012年5月8日21時~

   脚本(古沢良太)が洒脱で面白い。大手弁護士事務所を飛び出して今はかつてのボス、三木長一郎(生瀬勝久)と対立関係にある、拝金主義で傲慢で女好きの弁護士・古美門研介(堺雅人)が、三木の所から送り込まれた新米弁護士・黛真知子(新垣結衣)の青臭い正義感をクソミソにやっつけながら話が進行する。
   今回はマンションで遮られる日照権の問題で、住民側についた人権派弁護士(大和田伸也)の本音も暴かれるし、建設会社側についた古美門の住民切り崩し戦術のえげつないやり方も描かれる。最後は補償金一戸当たり20万円、要の人にはさらに加算して決着する。つまり、一見正義があるように見える住民側のいかがわしさもカリカチュアライズして、この種の対立の痛烈な批判になっている。
   古美門がおんな弁護士・黛のゴタクに言うシーンがある。「お前はまるでNHK朝ドラの主人公みたいだ」。これには爆笑した。予定調和で綺麗ごとしか描かぬ、まるで宝塚みたいな朝のテレビ小説の甘っちょろさを皮肉っているのだ。新垣は相変わらず演技が生硬で弁護士に見えないが、堺の厭味ったらしさは秀逸、早口のセリフもまことに滑らかである。古美門事務所にいる謎のコンシェルジュ(?)服部(里見浩太朗)がどんな過去を持つのか、ただの料理人面の裏に何を企んでいるのか楽しみでもある。視聴率は特に高くはないが、玄人受けする連ドラとして次回も見続けてゆくつもりだ。

(黄蘭)

採点:1.5
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

注目情報PR
追悼

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中