野田・小沢・輿石三者ウラ合意「離党なし。法案反対でも軽い処分」
「野党第1党の自民党との協議なしっかりやらなくては」
きのう3日(2012年6月)に行われた小沢一郎・元民主党代表との会談が平行線のまま終わったあと、野田首相は自らを鼓舞するように報道陣を前にこう語った。
その自民党への擦り寄り策第1弾として、問責2閣僚切り捨てを含む閣僚交代に踏み切った。これで自民党との協議がうまく運ぶのか。
内閣改造で自民党も「民自協議」受け入れ
フジテレビ解説委員の和田圭は「自民党が付き付けているハードルは他にもある。税と社会保障の一体改革法案の日取りを明らかにしろとか、早期解散・総選挙、マニフェストの主要政策撤回、小沢切りなどです。ただ、自民の中で、それぞれの要求をどこまで強く主張するかとなるとまとまっていない」
キャスターの小倉智昭が「小沢さんの処遇はどうなりなすか」と聞くと、和田は「これだけの重要法案に反対すれば除籍が十分考えられるが、ここでの焦点は輿石さん(幹事長)。きのうこんなことを言っています。『党を割っていいと思っている人は、野田、小沢、輿石の3人の中に誰もいないことを確認できた』と。かりに小沢さんが反対しても軽い処分で収めようとしているのかなという印象でした」と話す。
消費増税法案ヤマ場は来週15日。残り会期は実質10日
コメンテーターの夏野剛(慶大大学院特別招聘教授)は、シナリオが見えていた2度目の野田・小沢会談に臨んだ野田の政治家としての資質に疑問を感じたのか、「昔の政治家はもっとうまくやっていた。いい意味でも悪い意味でも、首相が真面目すぎる。会ってみたれば説得できるのではないかとか、楽観的な方向を見過ぎているのでは」と呆れた。
タレントの眞鍋かをりは「小沢さんを切るために、『やりましたよ』というパフォーマンスとか、ストーリーありきを感じてしまう」と言う。
国会審議は衆院で消費増税法案を除くほとんどがストップし、参院も本会議が1か月以上も開かれていない。まさに「増税のための税金のむだ遣い状態」である。その消費税増税法案のヤマ場は、首相のG20 出席もあって今月15日。残された時間は10日余りしかない。