「梅ちゃん先生」高視聴率が泣く時代考証いい加減―あの頃デートなんて言わなかったぞ!

印刷

「梅ちゃん先生 第65回」(NHK)2012年6月15日8時~

   あまりに酷すぎる時代考証というべきか、視聴率に関係なくもっと誠実に作ってもらわなければ困る場面に遭遇した。今週は昭和27年の設定であるが、梅子(堀北真希)が命じられた論文の相談をした先輩医師の松岡(高橋光臣)が、2人で映画を見に行く話について同僚と「デートした」とか「デートじゃない」とか言い合う。
   とんでもない出鱈目である。昭和27年に男女が一緒に出掛けるのを「デート」とは絶対に言わなかった。そもそも、デートなどという言葉を日本人は知らなかった。昭和30年代前半でも一般には使われていないし、男女が約束して出かけることは「ランデブー」や「逢引」であって、今でいうデートの概念も無きに等しかったのだ。朝鮮戦争特需云々のセリフが出てくる時代にデートとは笑止千万。アメリカの言葉であり、この時代の日本人ではありえない。
   2作前の「おひさま」についても、筆者は最近、安曇野の資料館で怒りの声を聞いた。戦後の子供たちを熱狂させたラジオドラマ「鐘の鳴る丘」(安曇野が舞台)に一切触れられていなかったばかりか、大町のそば畑でちょこっとロケしただけ。移築されて現存する「とんがり帽子の時計台」を撮影にも来なかったと怒っていた。そもそも、尾崎将也や岡田恵和(共に50代)にフィーリングだけで脚本を書かせ、スタッフがろくに調べもしないのがけしからんのだ。時代考証を完璧にやらねば視聴率が高くでもドラマ失格である。

(黄蘭)

採点:0
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

お知らせ

注目情報PR
追悼
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中