2024年 4月 19日 (金)

東京で「自宅に井戸ブーム」首都直撃地震に備えろ!練馬区は費用補助

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   東京23区内で自宅に井戸を掘る家庭が増えているのだという。「大ブームになっているんです。とくに今年(2012年)の春先に首都直下大地震が近いという報道が出てからは、普段の3割から5割増で設置希望者が殺到しているそうです」(松田利仁亜アナ)

   東京・練馬区で作業中の井戸掘り業者・石川正浩さんは、「わが社は年間180件ほど井戸を掘っていたのに、今年はさばききれないほどの依頼で、もうパニック起こしていますよ」と話す。

水質検査クリアすれば飲み水OK

   石川さんがこの日に手がけていた井戸設置は民家の庭先だった。もともと古井戸があったが、家の建て替えをきっかけに復活させようというものだった。地下水をくみ上げる手動ポンプをつけるだけだったので、2時間余りの作業で費用18万円。井戸の水は普段は植木の水やりに使い、災害時には飲料水や水洗トイレや洗濯に使われる。

   自宅の庭に新たに井戸を設置した家庭は80万円ほどかかった。大地震に襲われた後でも地下水が濁って飲めなくならないように、切り替え式の濾過器もとりつけたために割高になった。住人は「でも、私の家の隣は学校なので、避難所になるでしょう。そこに来る人々に水が供給できればいいかな、とね」と話す。厚生労働省が定めている大腸菌やヒ素など50項目の水質検査をクリアすれば、飲み水としても使用できる。

練馬区内に「ミニ防災井戸」515か所

   練馬区を歩くと、露地のあちこちに「ミニ防災井戸」と書かれた赤いプレートが目につく。そのひとつ、井戸の所有者・馬場康憲さんはこう説明する。「私は場所の提供者だけで、ポンプの設置費用やメンテナンス費用も全部練馬区が負担しています。非常に助かっています。だから水を必要とする人にはいつでもどうぞと言っています」

   練馬区にはこの「ミニ防災井戸」が現在515か所もあり、断水時の備えだけでなく、火災の際の消火にも役立てようとしている。井戸はすべて手動式のポンプで、災害で停電になっても対応するためだ。井戸の場所は区のホームページや防災マップに記載している。

(磯G)

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