2024年 4月 26日 (金)

原発避難から1年「福島・飯館村」全国から注文!かーちゃんが作る地元食材

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   福島・飯館村の全村避難から1年。いまでも6000人の住人が福島県内31市町村と全国27の都道府県にバラバラに暮らしている。しかし、今後の見通しは立たない。

   国の避難区域の再編が7月17日(2012年)から実施される予定だ。

   (1)年間50ミリシーベルトを超す「帰還困難区域」は5年は帰れない。補償は5年一括で1人600万円。

   (2)20~50ミリシーベルトの「居住制限地域」は数年で帰宅を目指す。補償は1人月10万円。

   (3)20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備地域」は早期に帰宅を目指す。補償は1人月10万円。

   飯館村蕨平地区に住む志賀正次さんはこの再編方法に首をひねる。「我家は(2)で住環境を除染して2年で戻すと言うけれど、家に住めても農地の除染はその後ということですから、どうやって農作物作っていくんですか。これじゃすべての面で中途半端です。お金の面も今後の生活設計でも」                  

オリジナルブランドのかぼちゃの種「いいだて雪っ娘」

   そんななかで、飯館村から避難している渡辺とみ子さんと13人の仲間は「かーちゃんの力プロジェクト」を立ち上げた。福島市郊外の茶屋を借りて郷土食の弁当や漬物を作り販売している。ただ、食材の自分の畑が使えないので、全国から取り寄せて、放射能検査も国の基準値100ベクレルよりずっと厳しい20ベクレルで対応している。

   その渡辺さんが大事に育てているのが、飯館村のオリジナルブランドのかぼちゃの種「いいだて雪っ娘」だ。かぼちゃ栽培には不向きな粘土質の田んぼ跡地でも、種をまいて1週間目に小さな芽が出た。「この種はお菓子やスープに良く合うからね。いやーよくぞ出てきてくれたねえ」と顔を崩した。かーちゃんたちが作る野菜や食材は味が良く、福島の復興支援として、北海道から鹿児島までの販売網ができ始めている。

(磯G)

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