小林薫の心地良いナレーションで案内「モン・サン・ミシェル」やっぱり行きたくなった

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「美の巨人たち 聖オベール モン・サン=ミシェル」(テレビ東京)2012年6月30日22時~

   評価の定まった番組をわざわざ取り上げる必要はないようにも思えるが、筆者はイタリアとフランスに関しては、目ぼしいところはほぼみんな訪れたのに、観光ツアーには乗らないせいで、モン・サン・ミシェルだけ行っていなかったので視聴する食指が動いた。普段のように1枚の絵画に纏わる話ではなく、孤島の修道院建築物が今回の主人公である。ガイドにフランス人男性が2人つく。
   1300年の歴史を持つモン・サン・ミシェルはオベール司祭の夢枕に出てきた大天使のお告げから建てられた。11世紀のロマネスク様式と13世紀のゴシック様式の両方が使われていて、素朴な疑問。「よくもまあ、あんな不便な海中の島に、あんな重過ぎる石を積み重ねて造ったもんだ」と呆れるほどの壮麗な大建造物である。大昔、動力もなかった時代に、ピラミッドにしろモン・サン・ミシェルにしろ、人類の英知が不可能を可能にしたことにただただ驚く。
   フランス革命後、監獄に使われた暗い時代に荒れ果て、ビクトル・ユーゴーの「フランスにとってのモン・サン・ミシェルはエジプトにおけるピラミッドと同様だ」の名言によって蘇った。ルルドの奇跡もそうだが、カソリックの国は不思議にキリスト教の奇跡が多い。やはり神は存在すると思わざるを得ない。相変わらず小林薫のナレーションは素敵で、今回は何ということもない教会建築物の観光案内だったのに洒脱で品がよく、行ってみたくなったのだ。

(黄蘭)

採点:1.5
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