2018年 7月 23日 (月)

ボクシング・村田諒太 墓前に捧げる金メダル「ワルの自分育ててくれた恩師」

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   「ボクは努力しただけ。才能を与えてくれた神様と武元先生に感謝を言いたいです。このメダルは武元先生のもの。墓前に捧げる日を楽しみにしています」

   ボクシング男子ミドル級で村田諒太(26)が金メダルを獲得した。ボクシングの金メダルは東京五輪の櫻井孝雄以来48年ぶり。しかも、ミドル級(69キロ超~75キロ以下)という日本人選手には難しい体重の重い階級での快挙だった。

「お前の拳は暴力ではなく、自分の可能性に挑戦するために使え」

   村田は試合後に語った武元先生とはどんな指導者だったのか。奈良県出身の村田がボクシングを始めたのは中学時代で、荒れた生徒だったという。県内の高校に進んでからも下級生を殴るなどが状態は続い。そんなとき、ボクシング部を指導していたのが武元前川監督で、「先生と出会えたのが本当に人生のキーポイントだった」(村田)という。村田によると、ある日、先生からこう諭された。

アマを強くして欲しい

   「行動を否定するのではなくて、『そういうことに使うのではなく、自分の可能性にもっとチャレンジすることに使いなさい。お前の拳はそういう力を秘めているんだよ』と言ってくれた」

   卒業後、東洋大に進学してボクシングの練習に励むが、4年生の時に北京五輪代表をかけた世界選手権で惨敗し、世界の壁の高さを痛感して現役引退を決意した。引退後は大学職員として勤めるかたわら、講師としてボクシング部の後輩たちの指導にあたった。

「僕の憧れはプロにはない」東洋大の仕事と後輩育成を決心

   2009年2月にとんでもない事件が起こる。ボクシング部員が覚醒剤の密輸容疑で逮捕され、部は活動休止、関東1部リーグから3部に降格されてしまった。大学の汚名をすすぐにはどうすればいいか。「人に頼るのではなく、自分で出よう」(村田)と現役復帰を決意した。そんな折、竹本先生の訃報が届く。

   「亡くなられてから知ったのですが、先生は『オリンピック選手を育てたい』という夢を持っていた。高校王者や全日本王者は何人も出しているんですけど…」

   その恩師のためにもメダル獲得が悲願だったという。村田には今後、プロボクシング界からの誘いがたくさん来そうだが、村田は「僕の憧れはプロにはない」と大学での仕事、アマチュア選手の育成を続ける決心を固めているようだ。

   キャスターのテリー伊藤(タレント)「アマチュアを強くして欲しいという期待はあるね」

   金メダルを取るのは難しいが、そのメダルを取る選手を育てるのはもっと難しい。いろんな経験を乗り越えてきた村田にはその資質もありそうだ。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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