日本メダリストたちに隔世の感…悲壮感とは無縁のあっけらかーん

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「ロンドンオリンピック 日本選手団 解団式報道」(各局)2012年8月14日

   かつてオリンピックの度に感じることがあった。試合結果の報道で上位に外国人選手名が並び、その下に線が引かれて、さらにその下に日本人選手名が続き、決まってアナウンサーは「○○と△△選手は予選落ちでした」という。見ているこちらは「またか」と思い、「記録からいってもメダルの可能性の無い奴は派遣するな」と突っ込んだ。「どうせ東洋人はダメだ」と自虐的になったものである。
   今回、解団式で勢揃いしたメダリストたちの笑顔を見ていると隔世の感である。東洋人だからと卑下することはなくなったのだ。かつてを知らない若い選手たちの挨拶には、テンから自分たちの肉体の劣性に無頓着で、競技によっては重心の低い短足の方が有利、「個人差とその努力次第」と思っているらしい側面が窺えて面白かった。
   ある情報番組に出演した柔道の松本薫は、その睨むような鋭い目力から外国メディアに「アサシン(暗殺者)」と綽名をつけられた。相手は彼女の眼光にどのような反応をするかと問われ、「誰も視線を合わせてくれない」と言ったのが「さもありなん」とおかしかった。あっけらかーんと解団式に並ぶ他の選手たちも、日本人のかつての個性、悲壮感とは無縁だ。彼らがよく口にする「試合を楽しみたい」というセリフは未だに筆者には違和感がある。大金を使って楽しみに行ってくれても困るが、「右へ倣え」に抵抗のない彼らにとって、プレッシャー外しの呪文でもあるのかと思えないことはなかった。

(黄蘭)

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