中川大志の高校生爽やか…早い時間に放送して欲しかった小粒ピリ辛秀作

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「第11回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞・大賞受賞作品 花の冠」(テレビ朝日)2012年9月14日23時15分~

   余りに遅い放送時間を除けば、小粒でもピリリと辛いよく出来たドラマだった。シナリオ応募作にしてはプロ的な展開で、出演者も好感が持てる。母親が奔放で結婚離婚を繰り返し、3度目の結婚を前にして冷めている高校生の桜(中川大志)の前に、DV夫から逃れて母親(斎藤由貴)と一緒に7年前に逃げた時、置いて出てきた姉・志保(蓮佛美沙子)が現れる。イギリスへ留学するので挨拶に来たという。
   血が繋がっていないが、母親の代わりに3者面談に付いて来たり、「お姉ちゃんと呼んで」といったり、一気に姉弟の溝が縮まる。ただ、桜が怒った時に異様に恐れる表情から、DV父のトラウマがあるのだろうと次第にわかってくる。結局、志保の話はほとんどが嘘で、酒乱DV父が優しくなったこともなく、英国留学どころか、祖母が死んだ後、田舎家は売りに出されて志保は工場勤めの天涯孤独になっていたのがばれる。蓮佛が儚げな女の影をよく出している。
   今、現実に世間で起きている児童虐待とか、家族間の薄くなった絆とか、働く母親の奔放さとか、いろいろ詰め込んではあるが、主人公の桜がどこか素直な男の子に描かれていて爽やかなのだ。ガールフレンドもいて母親にも盾つき、大学へ行かずに就職するといったり寝坊だったりするが基本的に母親思い。3度目の父もコブ付きで受け入れる。難を言えば劇伴音楽が通俗的でいただけなかったのと終り方が甘い。小さい連れ子たちとすぐ打ち解けるものだろうか。

(黄蘭)

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