2024年 4月 17日 (水)

野田首相「国連演説」で尖閣触れず!?声大きい中国、歯がゆい日本

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   きのう25日(2012年9月)午前8時過ぎ、尖閣諸島・魚釣島の領海に台湾の漁船40隻と巡視船12隻が侵入した。日本の巡視船が一部で放水するなどした結果、10時過ぎ台湾船は領海の外に出た。

   台湾船には大勢のテレビクルーが乗込んでいて、「一触即発です」などと生中継で海上チェースを報じていたが、中国漁船のような体当たりにまではいたらず、最悪の事態にはならなかった。このあたり「阿吽の呼吸」と見えなくもない。

台湾も「領海侵犯」テレビ中継の大宣伝

   それにしても、東日本大震災ではいち早く救助隊を派遣し、200億円もの義援金を贈ってくれた親日の台湾が、いったいなぜこんな暴挙に出たのか。漁船には赤地にシロ抜きで「旺旺」と大書してあったが、これは中国進出で成功した台湾の製菓会社の名前だ。製品のロゴまで貼ってあったのは、今回、漁船の燃料代1300万円を出していたからだった。

   この会社は台湾のテレビ、新聞、雑誌も買収しており、親中姿勢がはっきりしている。メディア買収には批判もあるほどで、漁船からの中継放送も含めてどうやら思惑は明らか。背後に中国の影もちらついていて、本格衝突を避けたという点では、むしろ中国の意図が働いていたのかと勘ぐりたくもなる。

   日中国交回復40周年記念事業が次々に中止になる一方で、在京中国大使館はきのう東京で中国建国63年記念パーティーを開き、財界首脳などがにこやかにしていたのも不思議な光景だった。

藤村官房長官は国内向け説明ばかり

   国連総会出席のためニューヨーク入りした野田首相はあす一般演説をするが、尖閣問題に踏み込むつもりはないと話している。ニューヨークでは日中首脳会談を働きかけているともいうが、北京では外務次官会談が行なわれた。当面、政府はこちらを重視する姿勢のようだ。会談のあと、河相周夫・外務事務次官は「結論は出なかった。事態打開のための意思疎通の必要で一致した」とだけ話した。

   萩谷順(法政大学教授・ジャーナリスト)「野田首相には世界に伝わる演説をしてもらいたい。いまのところ、中国側の声ばかりが伝わっている」

   たしかに、中国政府首脳から外務省の報道官にいたるまで声が大きい。対して日本側は、藤村官房長官の国内メディア向け説明ばかり。腰が引けてるといわれても仕方がない。

   司会の羽鳥慎一「放水の映像は衝撃的でしたね」

   萩谷「あのニュースも最初は中国のスマホ・ニュースで知った。日本側は何も出ていなかった」

   ニュースですらこれでは、本当のところを世界に伝えるのは無理だ。政治家も言葉の爆弾に長けてもらわないと困る。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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