3大学一転認可の舞台裏「真紀子の顔潰さず、文科官僚傷つかず、大学納得」シナリオ

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   来春の開学を予定していた3大学の新設認可をいったん「不認可」とし、その後「新基準で」としていた田中真紀子文部科学相が、きのう7日(2012年11月)の衆院文部科学委員会で「現行制度で適切に対応」と答弁し、「3校は認可する」とした。

   司会の小倉智昭は「あの颯爽としていた田中真紀子さんが変わったのか。われわれ見る目が変わったのか。なんでこうなったのか。ひょっとして変わってないのかも」と話す。

「血も涙もあって、受験生の気持ちわかっていますよ」

   大学乱立や教育の質低下、認可システムへの田中の懸念は正論だが、大学側の手続きに落ち度はなかった。それを大臣の裁量で「不認可」というのは乱暴だ。設立自治体は大混乱に陥った。与野党からも批判が出た。

彼女変わった

   この日の委員会で、「暴走大臣、国民からは暴走おばさんといわれてる」「乱暴だ」と田中は追及された。しかし、田中も負けていない。「誤解があるようだが、現時点で不認可処分は行なっていない」「ぶら下がりで可能性ゼロだとはいってない」「新しいルールが必要」と質問者を睨みつける。

   しかし、午後になるとトーンが変わった。「血も涙もあって、(受験生の気持ちを)わかっていますよ。後でわかります」。そして最後に、「3大学の新設については、本委員会での審議や諸般の事情に鑑み、現行制度にのっとり適切に対応する」と答弁した。要するに白旗をかかげたのだが、終わって笑顔をみせた。文科省の事務方は「改革は進めるが、3大学は通そう」と提案し、「それなら」と大臣も折り合ったのだという。大臣に傷はつかない。それが笑顔の意味だ。記者団にも「はじめからやりますといったら改革はできない」と意気軒昂だった。

   3大学は秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大で、来春の開学は予定通りと関係者は胸をなでおろしたが、一時は「納得できない」「訴訟も準備する」といっていた。

突っぱね続けると「大臣不信任案」。民主が野党に落としどころ提案

   小倉は「秋田の昔の仲間から電話で、『がんばれや』といわれた」と話したあと、秋田弁で「なしてあのしゃべることコロコロ変わるなぁ、もう田中さんも終わりだべやーーといってると思いますよ」。小倉は秋田出身なのだ。

   田崎史郎(時事通信解説委員)が田中の笑顔のウラを解説した。「休憩中の理事懇談会で、野党が認可の決議案を出して民主党は困っちゃった。反対すれば批判されるし、否決すれば大臣不信任案がある。そこで民主党がペーパーを出して野党も納得した。それを大臣が読んだ」

   小倉「今までの田中さんなら突っぱねたと思うが、すんなり…」

   田﨑「多少進歩されたんじゃないか(笑い)。外務大臣のときは突っ走っ、辞任になってる。そこで勘がはたらいた」

   小倉「彼女のいうこともわからないではない。彼女も一石を投じたと思っているかもしれないが、政治的には大丈夫なんですかね」

   そこで「とくダネ!」は夫である元防衛相の直紀氏の話を持ち出したが、なにやら蛇足の感。テレビとはそういうものだ。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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