2018年 7月 20日 (金)

勘三郎の「急性呼吸窮迫症候群」風邪やインフルエンザからも感染

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   人気歌舞伎役者、中村勘三郎の急逝を惜しむ声が梨園に留まらず各界で広がっている。そんな中、食道がんの手術は成功したのに、術後に肺炎を発症して2度も転院しながら帰らぬ人となったことにオヤ?思う人も多いだろう。「モーニングバード!」が直接の死因だった「急性呼吸窮迫症候群(ARDS))とはどんな病気か改めて取り上げた。

体が酸素取り込めなくなり死亡率43%

   慶応大医学部の田坂定智医師によると、「(ARDSは)肺に炎症が起きて、中に液体が溜まって体の中に酸素を取り込めなくなる状態」という。人工呼吸器や人工肺を使って酸素を供給するが、特効薬など効果的な治療法は見つかっていないため、死亡率は43%と高い。長男・勘九郎も5日(2012年12月)の会見で、「ここ数日は安定していたのでビックリしました」と語っており、容態が急変したようだ。

新型インフルで知った

   では、ARDSどんな時に発症するのか。食道がんの手術の後に、細菌感染などで肺炎になる率は10%で珍しくはない。ところが、重い肺炎や何度も肺炎を繰り返すことで過剰に免疫作用が働くとARDSに移行するという。風邪、インフルエンザによる肺炎や交通事故、水難事故で傷口からウイルスが侵入し、ARDSにかかるケースもある。

検査・施設追いつかない日本。勘三郎は2度転院。

   司会の羽鳥慎一が「馴染みのある病名ではないのですが、大変な病気なんですね」と訝り、高木美保(女優)はこんなことをいう。「私が初めてこの病名を聞いたのは、3、4年前の新型インフルエンザがはやった時でした。肺炎が重症化してARDSになる方がいるが、回復が難しいと。その時、欧米に比べ、日本はこの治療ができる施設が少ないと聞きました。勘三郎さんが2回も転院されたことで、もしかしたら施設の充実度でいえば、まだ足りない部分があるのかなという気がしますね」

   アメリカに比べ日本はARDSの患者が少ないという。理由はICUに入ってきちんと検査しないとARDSの診断が下せないためで、分かっていないけれどもARDSの患者だったケースが多いのではないかという。

   中村勘三郎の急逝で、はからずも日本の医療体制の頼りなさが明らかになってしまった。インフルエンザの季節を迎えたが、こうなると自己努力で風邪やインフルエンザに罹らないように気を付けるしかない。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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