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インフルエンザ治療薬の異常行動「1回服用の新タイプ」注意!

   国立感染症研究所によると、現在、沖縄県、佐賀県、群馬県など8県でインフルエンザが目立った流行をしているという。「しかし、この勢いはほんの序の口です。発表した国立感染症研究所の安井良則さんによれば、本格的猛威は来年の1月以降だそうです」(高橋さとみアナ)。

   インフルエンザは薬の服用からか異常行動を起こすことがある。どんな症状、どういう傾向なのか。

発症はかかってから2日目くらいまで。ほとんどが小学生男子

   インフルエンザ薬服用による異常行動には、「突然走り出す」「部屋の中をウロウロする」「おびえる」「恐怖状態になる」「激しくうわ言を言う」などがわかっている。高橋アナは「先月(2012年11月)の日本小児感染学会では、245の異常行動が報告され、その中でも56例は自分や他人を傷つける行為が起きていたとありました」

   <実例>10歳代の男の子。寝ていた時に突然起き出し、椅子に上がって全身を叩き始めた。両親が驚いて抱きとめ静かにさせて寝かしつけたが、しばらくすると今度は突然部屋を出て階段を駆け下り、玄関まで走って外に飛び出そうとした。

   6年前から異常行動の調査を続けている川崎市衛生研究所の岡部信彦所長は、患者の共通点をこう解説する。「小学生の男の子がほとんどです。発症はインフルエンザにかかって2日目くらいまでに起きています。寝ていて目が覚めるあたりで行動になる。寝つきはじめやぐっすり寝ている時には起きません。かかり始めの2日間は子供を一人にしない事です」

副作用なかなか消えないイナビル、ラピアクタ

   インフルエンザの処方薬は現在4種類がある。高橋アナは「先行のタミフルとリレンザは5日間飲み続けるタイプ。2010年から発売に加わったイナビルとラピアクタは1回吸入すればいいので需要が高まっていますが、このイナビルでも異常行動が伝えられています」と話す。

   岡部所長「タミフルやリレンザは副作用や異常行動が出たら医師と相談で途中で服用を止められます。一方、1回で効くイナビルなどは効き目が残っているので副作用を抱えたままになります。お子さんの年齢と症状で、医師や保護者が使い別けて欲しいですね」

(磯G)