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NHK紅白「出場者に弁当出ない」「総製作費は3億円?」…知ってればもっと面白くなる裏話

   2012年のNHK紅白歌合戦もAKB48やジャニーズ系などグループの出場が多数だが、はじめのころは出場はソロ歌手のみで、グループは認められていなかった。ところが、1958年の第9回ではじめて男性コーラスグループ「ダークダックス」が出場した。その前の年から、ロシア民謡「ともしび」が大ヒットしていたからだ。これが皮切りとなって、翌年は「ザ・ピーナツ」「マヒナ・スターズ」が出場した。

   しかし、男女混合グループとなるともっとずっと後で、第1号は第19回(68年)の「ピンキーとキラーズ」だった。それまでは紅=女性、白=男性と厳格に分けられていて、男女のグループやデュオの出場は難しかった。しかし、「恋の季節」が爆発的ヒットとなって、NHKとしても無視できなくなったのだが、「紅組で出るのか白組で出るのか」が注目された。結局、メインボーカルのピンキーが女性ということで紅組で出場ということになり、その後も原則としてメインボーカルやリーダーが男性か女性かで組を決定している。

紅組は和田アキ子、白組は北島三郎が差し入れ

   紅白は最近は午後7時15分から11時45分までと4時間半の長丁場だが、出場者たちに弁当は出ない。弁当が出るのは司会者とスタッフだけだ。出場者たちは自分たちで持参するか取り寄せたりする。NHKは他の番組でも出演者に弁当は出さない。

   このため、紅白では和田アキ子が女性陣全員に自分で作ったおにぎりを配ったり、北島三郎が差し入れをしたりする。もっとも、歌手たちは自分の歌のときばかりではなく応援にも駆り出され、楽屋も1つの部屋を数人で使ったり、大スタジオを仕切って「大部屋」状態だったりするので、ゆっくり食事することはできない。紅白が終わると食堂で軽い打ち上げがある。

   これらの裏話は合田道人著「紅白歌合戦の舞台裏」(全音楽譜出版)に詳しい。紅白の製作費は3億円ぐらいじゃないか、出場辞退した歌手とNHKのその後の関係はどうなるのか、芸能事務所やレコード会社に出場枠はあるのか、AKB48の楽屋はどうなっているのか…など、興味深い話が紹介されている。(テレビウォッチ編集部