市原隼人ニヒル!「カラマーゾフ」上々…父親殺しの心理サスペンス期待できそう

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「カラマーゾフの兄弟 第1回」(フジテレビ)2013年1月12日23時10分~

   あのドストエフスキーの世界的名作である。いくら翻案して現代日本が舞台だと言っても、相当な勇気がいる。図々しい。いよいよ企画に行き詰まったのかフジテレビ。恐る恐る深夜枠で出してきた所を見ると絶対的自信はなさそうだ。ただ、筆者は市原隼人を買っているので、これまた恐る恐る見てみた。出だしは上々であった。
   陰鬱な空をバックに枯れ木に止まるカラスがいるファーストシーンは、ヒッチコックが作った「鳥」にそっくりだ。豪邸(今時の日本にこんな西洋建築の家があるかと突っ込みながら)の父・黒澤文蔵(吉田鋼太郎)に呼びつけられた3兄弟、長男の黒澤満(斎藤工)は遊び人で借金まみれ、父親に生前贈与を申し出て断られる。次男の勲(市原隼人)は弁護士で父親に頭を下げられる存在だ。3男の涼(林遣都)は精神科医を目指す医学生で父のお気に入り。
   小さい時に母親が自殺し、涼は赤子だったので事情を知らない。上の2人には暗いトラウマになっていて、文蔵は「あの女は家を血で汚しやがって」と吐き捨てるように言う。1回目にはチラッとしか出てこなかったが、3兄弟が文蔵殺しで警察に引っ張られ、以後、それぞれの過去が語られてゆくらしい。心理サスペンスとして面白くなる要素はたっぷりある。ニヒルで本心の分からぬ勲が主人公だが、齋藤工の長男、林遣都の3男ともに配役が適任、ブチ切れると暴力をふるい見境がなくなる文蔵を吉田が鮮やかに彫琢している。

(黄蘭)

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