<信長のシェフ>
玉森裕太シェフいいゾ!暴君の無理難題「代替食材と工夫」で乗り切るスリル

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   フレンチシェフのケン(玉森裕太)が戦国時代にタイムスリップし、織田信長(及川光博)のお抱え料理番になるという奇想天外なストーリーだが、これがなかなか面白い。原作コミックもよくできているが、その良さ、世界観をちゃんと移植した脚本もいい。あまり期待せずに見たが、これは当たり。今季ドラマの拾いモノの1作だ。

稲垣吾郎の光秀、及川ミッチーの信長…歴女も納得

   ケンを演じるKis-My-Ft2の玉森も、TBS系「美男ですね」の主役(チャン・グンソクと同じ役)を演じた時は「どこがイケメン!?」と怒りすら覚えたが、このイケメンシェフ設定は許せる。一応の主役ではあるが、変に悪目立ちせず、控えめな演技で好感がもてる。

   ゴリの秀吉にカンニング竹山の家康はオヤジギャグのようなキャスティングで、真面目なのか不真面目なのか。でも、お笑い路線で固めるわけではなく、光秀は稲垣吾郎、ケンの相棒でもある夏の志田未来はさすがに見せる。信長の及川ミッチーも色気があっていい。歴女も納得のキャスティングといったところだろう。

「家康を鯛料理で籠絡せよ」天ぷら油がない戦国時代!さて、どうするか

   なんといっても戦国時代ゆえ醤油などの調味料もなく、信長の難しい注文を代替え品や知恵で乗り切るところが見せ場である。牛の乳を搾ってバター作り、「バターは動物性脂肪の王様で栄養豊富。ビタミンAを多く含んでいて疲労や体力回復に効果があります」と説明するケンに、誰もビタミンって何とギモンを持たないのは不思議だが、そんなリアリティをこのドラマに求めるのはナンセンス。

   あるとき、信長から「今すぐ京へ向かい、家康にうまいものを食わせてやれ。食材は鯛じゃ。おぬしの料理で必ず家康の心をつなぎとめるのだ」と信長から命令される。ケンは家康の好物である天ぷらをこしらえようとするが、天ぷら油はなく、椿の実をつぶして油を絞ってみるが、少量で天ぷらは無理と判断、窮余の策として「鯛のソテー天ぷら風」を作る。食べた家康は「外は香ばしくて、中はふんわりやわらかい。なんたる美味。この世で一番うまい」と言い、人質時代に信長に「将来、おぬしがワシに必要な男となったら、この世で一番うまい鯛を食わせてやろう」と言われたことを思い出す。ケンに「信長殿に伝えてくれ。次の戦さはこの徳川が先陣を切らせていただくと」と伝える。

   幕末にタイムスリップし、最先端医療技術を駆使して人々を救った「仁~JIN~」の料理バージョンといったところだが、これはこれで面白い。少ない予算で時代劇を作ろうという心意気もあっぱれ。(テレビ朝日系金曜よる11時15分)

(くろうさぎ)

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