三浦友和「末期癌の元刑事」熱演!死期近いのに体格良く元気いっぱいにちょっと苦笑
<開局55周年記念ドラマ 最も遠い銀河 前後編>(テレビ朝日系)

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   三浦友和渾身の末期癌患者にして執念の刑事・渡役である。余命いくばくもない末期癌患者としては体格が良過ぎで、胸板も厚く押し出しもよく、違和感があったが、まあ、熱演である。10年前に小樽の海で漁船に引き上げられた身元不明の女の亡骸が、同じ海で事故死した娘と重なり、刑事を定年になってからも1人で捜査する。
   白川道の小説(筆者は読んでいない)を龍居由佳里が脚本化したものだが、2夜で5時間も使っているので、恐らく原作に書かれたディテールを相当忠実に描いたものだろう。ゆったりとしたテンポなので複雑な2重3重の過去がわかりにくくはなかった。大ホテルの建て替えのためのコンペに応募した建築家の桐生晴之(伊藤英明)は、会長秘書で孫の清家茜(蒼井優)が、貧しかった過去に自分の大成の為に支えてくれた恋人・美里と瓜二つだったので接近する。
   見ている側には最初から「美里は自分が殺した」というセリフがあるので桐生が犯人だと思わせ、実はどっこい違う。その複雑な人間関係のひも解きがサスペンスの骨子である。筆者が面白いと思った箇所は貧しく肩寄せあって生きていた男女が、更に差別と貧困の中で地べたにいた在日の女をやくざから救った顛末。この原作者の作品によく出てくる新宿の闇社会の一端が伺われて、「日陰に落ちた種子」ではない普通の市民たる人間が経験できない所を垣間見られたことである。ただ、キーワードの詩の意味はよくわからん。(放送2013年2月2、3日21時~)

(黄蘭)

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