動画投稿ビジネスは儲かるか?生活できてるのは全国で数十人…ほとんどは一発屋で消滅

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   動画投稿がいま収入源として注目を集めている。内容が斬新で魅力があれば広告が付き、再生回数に応じて広告収入の一部が支払われる仕組みだ。その収入がそれまでの職場でもらっていた給料を上回る人も出ているという。

   動画投稿サイトを運営する企業が広告ビジネスを導入して7年。企業側はお年寄りから若い女性まで巻き込み、埋もれていた才能を掘り起こすことで収益源につなげてきた。才能ある人には機材を提供し、撮影方法も指導して育成する動きまである。しかし、どこまで「仕事」として成り立つものなのか―。

「キャラクター弁当の作り方」再生30万回で月収数10万円

   動画投稿ビジネスの仕組みを最初に導入したのはグーグルの「you tube」だ。誕生したのは2005年で、文字はいらないしゃべる必要もない動画だけだから、面白ければ海外からの支持も得られる。現在、1日あたりの再生回数はのべ40億回を超えるという。

   その仕組みだが、動画の再生回数が増えると企業はその動画に広告を付ける。動画と一緒に広告が表示され、サイト側は再生回数が増えれば広告収入が増え、その一部が動画を投稿した人も収入が増える。世界で100万人にのぼる人が動画投稿で収入を得ているといわれ、アメリカでは年収数千万円に達する人もいる。

   日本でも動画投稿で生計を立てる人がでてきた。「キャラクター弁当の作り方」という動画を制作し投稿する夫婦は、娘が幼稚園児のころにつくったキャラクター弁当を動画サイトに投稿したところ、再生回数が30万回を超え広告が2つ付いた。身近な食材をひと工夫することで手軽に楽しめる弁当が人気を呼んだのだ。収入は月に数十万円を超え、夫の年収を上回る見通しになったため、会社を辞めて夫婦で動画づくりに専念して生計を立てるようになった。朝食や夕食など食のコンテンツはほかにもあるので、計画的に動画づくりに打ち込めば長続きする可能性はある。

   1700万回という驚異的な再生記録もつ若い女性がいる。自分のメイクの様子を動画投稿する「動ガール」の第一人者だ。世界中で再生してもらうため、言葉を一言も発せず、身振り手振りで動画を制作することを心掛けている。スプーンを使ってアイラインを引いたり、睫毛をカールさせるアイデアは世界中から反響が寄せられたという。今では化粧品会社があとに続く動ガールたちを集めて、自社製品を使った動画製作の講習会を開く動きまである。

会社辞めて専業のつもりが後が続かず収入ゼロ

   はたしてビジネスとなった動画を閲覧者がどこまで支持するか。キャスターの国谷裕子「実際に生計を立てている日本人はどのくらいいるのでしょうか」と、ネットジャーナリストの愛場大介氏に聞く。愛場は「生計を立てているとなると数十人レベルと思いますね。年収にインパクトを与えるぐらい稼いでいる人は数百人レベルではないでしょうか」という。

   動画投稿にチャレンジする若者も増えているが、動画投稿を仕事にしよう会社をやめたものの、ヒット作品に恵まれず四苦八苦することも多い。鉄道の動画を投稿する30代の男性は、2年前に電車で移動中に線路内を走るシカの群れ遭遇し、それを動画サイトに投稿したところ、幅広い人から人気を得て給料を上回る数十万円が口座に入金された。これで生計を立てようと会社を辞めたが、その後に投稿した動画への再生は一部の鉄道ファンだけで収入はない。

   最近では、再生回数を水増しするための「クリック屋」と呼ばれるビジネスも横行している。そのため、動画投稿を運営する企業も防衛上、回数ではなく配信した動画を閲覧者が何分間見たかをチェックする方法に変わってきたという。先の動ガールが発案したスプーンを使ったメイクなどがいつまで続くかわからないが、独創的なアイデアがそう続くものではない。動画対象を選び独自のアイデアを織り込みながら、継続的に投稿できるかどうかがこの仕事のポイントだろう。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2013年2月13日放送「収入源は動画投稿~急増 アマチュア映像作家~」)

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