がんになっても子どもは欲しい…治療と出産どう両立させるか

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   晴天のもと、公園の芝生の上で子供と戯れる親子連れ。一見、のどかな時間を過ごしていると見えるが、じつは両親ともにがん患者だった。「クローズアップ現代」はがんを患いながらも子供が欲しいと願う両親と医療現場で進む「治療と出産の両立」に実態を伝えた。

妊娠4か月で抗がん剤治療の副作用

   キャスターの国谷裕子は「40歳未満でも1年におよそ2万人がガンにかかるといわれています。それでも子供が欲しいと願う患者が増えている一方、その先には抗がん剤の副作用という大きな壁が立ち塞がっています。がん治療と出産、いかに両立させるかが大きな課題となっています」とつたえる。

   赤坂有紀さんは乳がんと診断された後、自分が子供を産める身体であるかどうかに不安を覚え、産婦人科医に相談した。「先生から生理不順もないので大丈夫ですと言われました」と語った。しかし、その後の抗がん剤治療で、妊娠4か月頃から脱毛などの副作用が発症した。赤坂さんは「大変なショックを受けました。これで無事に子供が産めるのかと不安になり、その後に卵子の凍結・保存という方法があることを知りました」と語った。

   がんにかかりながらも、子供を産むという決意をしたのはなぜなのか。「夫が子供好きで、頑張れと励ましてくれたからでした。何としても子供が欲しいと考えました」と赤坂さんは話す。

   国谷「抗がん剤治療の副作用は脱毛、吐き気、白血球の減少を生じ、女性では月経閉経、男性ならば無精子症となります」

アメリカでは乳がん患者の8割以上が出産

   ゲストの鈴木直(聖マリアンナ医科大学教授)は「これまでがん治療を担当していた外科は、治る人を最優先にしてきました。若い人の間で乳がん患者が増えていますが、アメリカでは8割以上の患者さんががん治療をしながら出産に成功しています。ただ、乳がん治療に成功し生理が戻ったからすぐに出産可能という状態にはなれません」と説明した。

   「クローズアップ現代」はがん専門医と産婦人科医が連携して出産を実現させる例を紹介した。生殖医療とがん治療の教育を受けた専属スタッフが、患者のかわりに産婦人科とがん治療の医師との連携をとる。日本でも岐阜医大を中心に産婦人科と外科の連携を模索する動きが始まっている。

   国谷「なぜいままで同じ医師同士なのに連携が取れなかったのでしょうか」

   鈴木「同じ医師でも外科は外科。産婦人科は産婦人科と縦割り組織で、横との連携がありませんでした。卵子の冷凍にしても、いつ人工授精をさせ子宮に戻すかは、外科との連携が欠かせません。それができる医師を捜すネットワークも必要です。母親と赤ちゃん、両方の命を守るにはそれぞれの専門分野を越えた医師同士の連携が必要です」

文   ナオジン
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